Wednesday, March 16, 2022

2月の乗用車販売、前年同月比6.5%減、供給側の課題続く(インド) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構)

インド自動車工業会(SIAM)は3月11日、2月の自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は、前年同月比6.5%減の26万2,984台だった(添付資料表1参照)。半導体不足の影響など供給側の課題が続いているもようだ。2021年4月~2022年2月期の販売台数は、前年同期比14.1%増の266万6,109台となった。

SIAMのラジェシュ・メノン事務局長はプレスリリースで「半導体不足と、新しい規制によるコストの上昇、商品価格や物流コストの上昇などの供給側の課題が続いており、自動車業界全体の販売に影響を与えている」と述べた。また「ウクライナ情勢がグローバルサプライチェーンに与える影響も注視している」と警戒感をあらわにした。

2月単月のメーカー別販売をみると(添付資料表2参照)、首位のマルチ・スズキは前年同月比7.5%減の13万3,948台で、シェアは50.9%だった。韓国の現代は14.6%減の4万4,050台(シェア16.8%)、起亜は8.5%増の1万8,121台(同6.9%)を販売した。地場のマヒンドラ&マヒンドラは79.7%増の2万7,663台(同10.5%)と大幅に販売数を伸ばした。マルチ・スズキのほかにも、日系主要各社の販売台数では、トヨタ・キルロスカが37.8%減の8,745台(同3.3%)、ホンダが22.9%減の7,187台(同2.7%)、日産が42.1%減の2,456台(同0.9%)と、前年同月比で減少した。

車種別の販売台数上位は2月の数字でみると、スズキのコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」「セレリオ」など計7万7,795台)、現代のコンパクトモデル(「オーラ」「i20」「i10」など計2万443台)、スズキのミニモデル(「アルト」「エスプレッソ」計1万9,691台)だった。

多目的車(UV)では、マヒンドラ&マヒンドラ(「ボレロ」など計2万629台)が前年同月比で約2倍を販売した。続いて、スズキ(「エルティガ」「エスクロス」計1万2,800台)、現代(「ベニュー」1万212台)、起亜(「クレタ」9,606台)が売れ筋となった。一般乗用車、バンは前年同月比でそれぞれ13.9%減、21.9%減と2桁減少しているのに対し、UVは5.0%増の12万122台を販売し、人気の高まりがうかがえる。

2月単月の二輪車販売は103万7,994台で、前年同月比27.3%の減少となった(添付資料表1、3参照)。主要部門のオートバイは27.7%減の65万8,009台、スクーターは26.0%減の34万4,137台、モペッドは30.3%減の3万5,848台だった。

乗用車、二輪車、三輪車の2月単月の販売台数は前年同月比23.5%減の132万8,027台だった。2021年4月~2022年2月期は前年同期比6.0%減の1,517万7,293台となった。

(倉谷咲輝)

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