平成9年に神戸市で起きた児童連続殺傷事件で、小学4年生の10歳の女の子が殺害されてから23日で25年です。女の子の父親は「生きた時間の倍の歳月が流れようとも存在が薄れることはない」とコメントを寄せました。
神戸市須磨区で平成9年の2月から5月にかけて、当時14歳の少年に小学生5人が襲われ、2人が殺害された児童連続殺傷事件からことしで25年です。
3月23日は、このうち小学4年生だった山下彩花さん(当時10)の命日で、父親の山下賢治さん(73)が報道各社にコメントを寄せました。
このなかで、「最愛の娘彩花が10歳でこの世を去って25年。彩花が生きた時間の倍の歳月が流れようとも彩花の存在が薄れることはなく、私たちの心にしっかりと根を下ろしています」と述べました。
その上で、5年前(平成29年)に病気で亡くなった彩花さんの母親、京子さんの生前の言葉を引用し「試練の中でこそ魂が磨かれ、人の幸せを願う深みのある優しさと、倒れても立ち上がろうとする真の強さが育まれる」として、これまで体験して学んだことを社会に返していきたいとしています。
一方、山下さんのもとには加害者の元少年から平成30年以降、手紙が届いていないということで「被害者家族に対して償う気持ち無いのでしょうか?私なりの方法で、今後も『償いと謝罪』を求めていきたいと思っております」とつづっています。
(コメント全文)
最愛の娘彩花が10歳でこの世を去って25年。彩花が生きた時間の倍の歳月が流れようとも彩花の存在が薄れることはなく、私たちの心にしっかりと根を下ろしています。事件後、想像を絶する絶望感に陥りながらも、歩み続けることができたのは、妻京子の存在が大きかったのですが、闘病の末、5年前に亡くなってからは、周囲の皆様からたくさん支えていただき、ここまで歩んでくることができました。妻・京子が事件から丸20年の時に綴った手記の言葉は、今も私の胸に刻まれております。私たち家族が20年をかけて学んだのは、「試練の中でこそ魂が磨かれ、人の幸せを願う深みのある優しさと、倒れても立ち上がろうとする真の強さが育まれる」ということです。家族の絆もさらに強くなりました。それらは決してお金で買うことができない宝物であり、彩花が命をかけて教えてくれたことに他なりません。これからも、体験し学んだことを丁寧に社会にお返ししていくことが、私の役目だとおもっております。
加害者の男性からの手紙は2018年からは届いておりませんが被害者家族に対して償う気持ち無いのでしょうか?私なりの方法で、今後も「償いと謝罪」を求めていきたいと思っております。
2022年3月 山下賢治
からの記事と詳細 ( 神戸市児童連続殺傷事件から25年 山下彩花さん父がコメント|NHK 関西のニュース - nhk.or.jp )
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