Sunday, April 9, 2023

ウクライナ情勢に対して“暢気すぎる”日本人がすべきこと/倉山満 - 日刊SPA!

 岸田文雄内閣の支持率が回復している。多少の不手際があっても、選挙で多数を得ているので、政変が起きる訳ではない。高望みせず、目の前の行政をこなしていれば、それなりの成果が出るのは当然だ。それなりの。旧民主党政権も内政外交において、今の岸田内閣程度の政治をやっていれば、国民の離反を招くことなく、今ごろ自民党は崩壊していたかもしれない。旧民主党政権が「それなりの」政治すらできなかったので、国民が政権交代恐怖症に陥った。岸田首相としては、「それなりの政治」を続ければいいのだから、楽なものだ。これでは、立憲民主党の泉健太代表が首相でも務まるだろうが、あの党は「それなりの政治」にすら反対、頓珍漢な主張を繰り返す勢力が一定数いるので、結局は立憲民主党に政権を任せられないことになる。  こんな状況で、国民は岸田内閣をどんな気持ちで評価すればよいのか。

岸田 ゼレンスキー

3月21日、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談した際に岸田首相は「必勝」と書かれた広島県産のしゃもじを贈呈。物議を醸している 写真/AFP=時事(ウクライナ大統領府提供)

 3月22日、岸田首相がウクライナを「電撃」訪問した。サミット参加国では最後の訪問国となった。今年夏の広島サミットの議長国として、最低限の面目は保った。ウクライナ訪問の噂が流れるたびに中止、今回は現地入り寸前に「電撃」訪問が発表された。現地に着く前に漏れて何かあれば大事だったが、結果オーライと言うべきか。  ウクライナのゼレンスキー大統領と会談、戦後復興への協力を約束するのが主題だったが、メディアの関心は「しゃもじ」に集中した。岸田首相がゼレンスキー大統領にしゃもじを渡したことが賛否両論だ。 「しゃもじは、ふざけすぎでは?」 「しゃもじは、広島の象徴だぞ」 「こんな時に地元アピールすんじゃねえよ」 「いや、召し取るの意味だ」 「そんなシャレ、ウクライナ人にわかるか!」  百家争鳴である。  ちなみにアメリカとの強固な同盟を築いた小泉純一郎首相は、破魔矢を贈り同盟の意志を示した。矢は言うまでもなく武器、「一緒に戦う」との意思表示。しゃもじだと、「応援する」の意味にしかならないのでは?

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