新型コロナウイルスの影響で多くの男女が結婚式の延期・中止の判断を迫られた。人生の門出を迎えられず、悩む人も多かったようだ。 筆者もそのうちの一人である。結婚して間もなくコロナが感染拡大し、結婚式を2度も延期。当初は絶望感にあふれて心は荒んでいた。しかし今は、晴々とした気持ちで結婚式を待ち望んでいる。その顛末と理由を紹介したい。
コロナ禍で晴れて結婚「ここで式を挙げたい!」
2019年の年末にプロポーズを受け婚約をした。しばらくして入籍日や挙式日をどうするかと話し合いが始まり、着々と結婚へ向けて準備を進め出したのだ。 そして2020年3月に入籍をすることに。あらかじめ候補の式場は決まっていたので、入籍後すぐにウエディングサロンへと足を運んだ。担当のお姉さんに式場の写真やプランなどを一通り案内してもらっているうちに、すこしずつ気持ちが高まっていくのがわかった。 結婚式が行われる教会は、自然の中に佇んでいた。オーガニック建築と呼ばれる手法で、建物が自然の一部として溶け込むように作られているという。洗練された空気が写真の向こうからも伝わり、日本じゃないような雰囲気があまりにも魅力的だった。 初回相談を無事に終え、サロンを出た頃には「絶対ここで式を挙げたい!」という100%の気持ちに変わっていた。 挙式日の予約をし、軽い足取りで家へ帰ることに。この頃から徐々にコロナが国内で蔓延し始めていたが、こんなにも長く続くなんて思ってもみなかったのである。
第二波の影響であえなく延期
打ち合わせが始まるのは挙式の4ヶ月前。しかし、コロナが収束する気配は全くもってなかった。当初の予定では10月に結婚式を挙げる予定だったが、どうしようかと夫と頭を抱える。ブライダル関係の仕事をしている友人は延期・中止が相次いでいると教えてくれた。 結婚式を挙げることができた新郎新婦でも参列者が大幅に減ってしまうケースもあったとか。 「今挙げても参列者がどれだけ集まるかわからないし、不安に思う人も多いはず……」と、泣く泣く延期にした。 式を挙げた後は新婚旅行で海外へ行くつもりでいたので、ダブルでショックだった。 友人や家族に延期の報告をしたら「そりゃそうだよね、できるはずがないよ」と納得してくれた。 そして2021年6月に結婚式を延期した。「さすがに来年の夏にはコロナも終わってるでしょ」と夫は言っていたし、筆者も未来を信じようと思った。ふたりで話し合ったうえでの決断。しかし雲行きは怪しかった。
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