2003年8月に『土曜ワイド劇場』で放送された第1弾以来、同枠や『日曜ワイド』『ミステリースペシャル』枠などで放送を重ねてきた『おかしな刑事』シリーズ。父の鴨志田が捜査会議で居眠りばかりしている“所轄のヒラ刑事”で、娘の真実が“警察庁のエリート警視”という逆転父娘の軽妙なやりとりが魅力のひとつ。主演の伊東は、現役刑事役最年長を更新し続け、京都を舞台に全編撮影した『京都スペシャル』2作も含めると、最終作は通算27作目となる。 大千秋楽スペシャルでは、鴨志田がついに定年へ。最後の出勤も終え、残すは有給休暇の消化のみ…というタイミングで、大手建設会社社長が誘拐される衝撃事件が発生する。身代金として2億円分の金のインゴットが犯人に奪われるが、実はその2億円こそ大物政治家に渡す予定のウラ金だった疑惑が浮上して…というストーリー。
約20年続いてきた『おかしな刑事』シリーズ最後の撮影は、東王子署刑事課メンバーが勢ぞろいした署内のシーン。ラストカットも順調に進み、「これにて『おかしな刑事』シリーズ、オールアップです!」というプロデューサーの声がスタジオに響くと、キャスト・スタッフから割れんばかりの拍手がわき起こった。
クランクアップセレモニーでは、キャスト全員に梶間俊一監督から花束が贈られ、一同は万感の表情。ゲストの三宅裕司は「今回初めて参加させていただきましたが、現場の雰囲気は最高でした。伊東さんが撮影を1日間違えてセリフを覚えてきたときはどうしようかと思ったのですが、その場でぜんぶ覚えて完璧にこなされまして、結果的に巻いた(=予定より早く進んだ)んですよね。私もこれからはもうセリフを覚えなくていいやと思いました(笑)」と笑いを交えて伊東をたたえた。
セレモニーがはじまる前から瞳をうるませていた羽田は、「言葉にすると胸が詰まっちゃって…」とこみ上げる涙を抑えながら、「このシリーズがはじまったころの30代前半の私は吹けば飛ぶような存在でしたが、世界一尊敬する“お父さん”の背中を見ながら、20年間この世界で頑張ることができました。シリーズを20年間続ける…ということは、この世界でなかなか超えられないハードルだと思います。そこにみなさんと一緒に到達することができて、私は世界一幸せな女優だと思っています。またいつか、『ひょっこりおかしな刑事』とか、『おかしな刑事おかわり』とか、カムバック作品が実現して、このメンバーでご一緒できることを夢見ています」と、伊東をはじめとするキャスト・スタッフへの思いをこめてあいさつ。羽田のスピーチをうなずきつつ聞いていた伊東は、羽田考案のネーミングのところで吹き出してしまい、スタジオもどっと沸いた。
そして最後に、ひときわ大きな拍手の中、花束を受け取った伊東は、「お疲れさまでした。ひと言お願いします!」とスタッフからコメントを求められ、ニヤリと笑いながら「ハイ…疲れました(笑)」と、まさに“ひと言”。
キャストたちが爆笑しながら「それだけですか?」とチームワークよくツッコむと、「最後のゲスト・三宅(裕司)くんとは、これまでコントばかりで一度も真面目な芝居をやったことがなかったものですから、今回、丁々発止の芝居ができたなと自画自賛でうれしく思っております」とファイナル作品の手ごたえを語り、「このシリーズは『おかしな刑事』というタイトルですが、そんなにおかしくもないんです。わりと真面目なドラマだと思ってやってきました。まぁ、“ちょっとおかしいかな?”っていうぐらいですかね(笑)。でも、こんなにも、そこはかとない“おかしさ”が感じられるドラマをやることは今後ないだろうから、寂しいですね」と作品への愛情をにじませるあいさつでセレモニーをしめくくった。
2024-01-03 22:00:00Z
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