スポーツ科学の発達により、スポーツが飛躍的に進化しているといいます。競輪も例外ではありません。CMにもあるように、競輪は進化するスポーツで、その時代に活躍するスター選手がレース形態をリードしていきます。また、それだけでなく、トレーニングや自転車を変化させていきます。選手心理として、スター選手が使っているものは、試してみたくなります。
自分も、現役当時最強に強かった日本競輪選手養成所・滝澤所長のフレーム寸法を参考にフレームを作ったことがあります。大先輩に恐る恐る寸法を聞きにいくと、「僕はわからないからメーカーに聞いて」と言われました。自転車はいつもピカピカなのに、寸法はよくわからないんだ…と驚きましたが、メーカーに聞いたフレーム寸法で作ってみると、今まで使っていたフレームよりスピードの乗りが良く、レースが楽に感じました。
その頃とはレース形態も大きく変わり、この何年かで、サドルとハンドルの高低差が少なく、ハンドルとサドルの間隔が広い選手が多くなってきたように感じていました。気になったので、フレームを製作するメーカーに取材を試みました。自分が現役時代にそのメーカーで作ったことがあるご縁で、いろいろ教えてくれました。
現代のトップ選手が使うそのようなフレームを「ビッグフレーム」と言うのだそうです。
代表的なところでは、脇本選手、新田選手、平原選手が使っているフレームです。
これといって決まった寸法があるわけではないようで、それぞれの選手の感覚で寸法を変えているということでした。例えば、ナショナルチームの選手は、必然的に競技用のカーボンフレームで練習する機会が多くなるわけですが、そのカーボンフレームの感覚を競輪用にアレンジするのだそうです。
トップ選手が使うフレームは試したくなりますが、誰でも乗れるというわけではありません。身体ができていないと乗りこなせない。乗り手を選ぶフレームかもしれません。
そのフレームを乗りこなす、使いこなす選手は確実に成績が上がっていくので、そうした選手を見つけることも車券戦術に加えてみてください。
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松山FⅠナイターの2日目12R。車番も味方に好位キープからまくる松岡選手の頭から狙う。〔7〕-〔2〕〔4〕-〔2〕〔4〕〔1〕〔5〕。(元競輪選手・プロコーチ)
■菊池仁志(きくち・ひとし)1961年7月生まれ。愛媛県松山市出身。1981年6月選手登録47期。83年4月S1班昇格。2011年11月にS級在籍のまま競輪選手を引退。競輪選手生活30年のうち、S級在籍は28年に及ぶ。
GI、GII決勝戦進出。GIII向日町優勝など。通算268勝。競輪選手引退後は、競輪解説、コラム執筆などを手掛け、15年からプロコーチとしても活動。「K-FITTINGバイクスクール」を開講し、ジュニアから社会人、プロ選手といった幅広い層の指導にあたる。選手の癖を読み取るのが得意。
からの記事と詳細 ( 【菊池仁志 フィッティング予報】現代のトップ選手が使うビッグフレームとは? - ZAKZAK )
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