「♪もうやめよう 定時で帰ろう~」。阿部サダヲ主演のTBS系金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」で柿澤勇人らミュージカルの主演級俳優がゲスト出演して突然歌い出す演出が、視聴者の注目を集めている。脚本の宮藤官九郎は劇団「大人計画」所属で、実は〝舞台の人〟。タッグを組む同作の磯山晶プロデューサーによると、唐突に思える演出にも作品のテーマをきちんと伝える狙いがあるという。
劇中の歌って楽しい
「不適切にも-」は、息を吐くようにハラスメント言動を繰り返す昭和のダメおやじ、小川市郎(阿部サダヲ)が、昭和61年と令和の現代とを行き来しながら価値観の変化を笑い飛ばすタイムスリップコメディーだ。
1月26日放送の第1話では「アナスタシア」など大作ミュージカルに主演している木下晴香と、元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の咲妃(さきひ)みゆがゲスト出演。世代間ギャップがあらわになる場面で突然、「♪話し合いまSHOW」「♪それが組織」などと歌い踊った。
2月2日放送の第2話にゲスト出演した柿澤は、劇団四季出身。9日放送の第3話でミュージカル「セクシャル・ハラスメント・No1」を歌った山本耕史も、「RENT」の日本初演キャストを務めるなどミュージカル経験が豊富だ。
磯山プロデューサーによると、こうした演出の構想が出たのは昨年3月ごろ。新作ドラマの話し合いの中で、宮藤に「劇中で歌うっていうのはどうでしょう」と提案したのがきっかけだった。主演の阿部が宮藤らと組むバンド「グループ魂」でボーカルを務めていることも念頭に「劇中の歌って楽しい。また阿部さんが歌う姿を見てほしい」と考えたという。
歌なら歌詞をテロップに出し、登場人物の立場や思いも伝わりやすい。「やるなら真面目に。ドラマのテーマを歌で表現するためには、歌にも説得力が欲しい。〝本物〟が歌って踊るところを純粋に見たい」とキャスティングにもこだわり、ミュージカル俳優に声をかけた。
振付はクドカン妻
宮藤も週刊文春連載のエッセーで「ロジカルな会話を敢えて歌にすることで楽しみながら観て頂き、終わってからメロディと共に咀嚼し、闊達な意見交換をしてもらえたらと思って」と狙いを明かす。
宮藤は「振付を担当している八反田リコ先生という名のうちの奥さんが、いつ爆発してもおかしくない緊張状態で第6話の振りを考えてる」とも記しており、少なくとも第6話まではミュージカル場面が楽しめそうだ。(飯塚友子)
第4話あらすじ
キスをしようとした瞬間、ビリビリッとはじけ跳んだ市郎(阿部サダヲ)と渚(仲里依紗)。2人の間に何か障壁があると気づく。後日、喫茶「SCANDAL」では、井上(三宅弘城)が中学時代の恩師だった市郎と再会。市郎は井上の協力のもと、未来からやってきたキヨシ(坂元愛登)のスマホを自分名義に変えるが、これがさらなる問題へと発展する。一方、昭和の小川家では、キヨシがクラスメートのイノウエ(中田理智)から告白されたと話し、キヨシの母、サカエ(吉田羊)が衝撃を受けていた。するとキヨシの〝恋人〟である純子(河合優実)が、「二股だ」と騒ぎはじめる。
金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」第4話
TBS系 2月16日(金)午後10:00~10:54
脚本:宮藤官九郎 演出:金子文紀ほか
出演:阿部サダヲ、仲里依紗、磯村勇斗、河合優実、坂元愛登、三宅弘城、袴田吉彦、中島歩、山本耕史、古田新太、吉田羊ほか
(TVnavi)
2024-02-16 08:00:00Z
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