人気映画「ハリー・ポッター」のレジャー施設「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ―メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(東京・練馬)が16日開園する。撮影セットなどを再現し、映画の舞台裏を体験できる。
記者は開園に先立ち報道陣に事前公開された施設に入った。原寸大セットを精巧に再現したとあって、「大広間のセットでは高い天井をいかして、クリスマスのシーンをこう撮影したのかな」などといたるところで想像力をかき立てられた。
ハリー・ポッターたちがロンドンから魔法学校へ向かう出発地だった「キングス・クロス駅 9と4分の3番線」。スタジオツアー東京内のセットでは、ホームや列車が実物大で来園者を迎え入れる。客車の中に入ると、車窓の風景が映画のシーンと同じように映像で動いていく。記者も映画第1作のシーンを思い出した。
話題を呼びそうなセットの一つが「ダイアゴン横丁」だ。ハリー・ポッターたちが杖や教科書などをそろえた店などの街並みが再現されている。開園後は、スマホを使って映画のシーンと同じアングルで写真や動画を撮る人が多そうだ。
スタジオツアー東京は世界で2カ所目のハリー・ポッターの映画セットを作り込んだ施設。1カ所目の「スタジオツアーロンドン」は2012年に、映画の舞台でもあるロンドンに開業した。スタジオツアー東京の「ヘッドオブショーエクスペリエンス」職を務める小野里尚樹氏は「小道具から大規模なセットに至るまで(映画の世界に)没頭していただけると思う」と話す。
スタジオツアーの名前の通り、音響や衣装など映画の裏側に迫る展示も豊富だ。衣装は映画のクリエーターが手掛けた。映画第5作や第7作で登場した「魔法省」のフルスケール展示など東京が初となるセットもある。
見て楽しむ展示だけでなく、魔法のほうきに乗って世界を疾走する特殊撮影の体験コーナーもある。ハリポタシリーズの映画は何作も見たが、自分がほうきに乗って空を旅する日が来るとは思わなかった。
チケットは事前予約制で料金は大人が6300円、中高生が5200円、4歳から小学生が3800円。14日午前時点でチケット購入サイトを確認すると、7〜8月の土日は予約で埋まっている日が多い。「午後からでも十分回って楽しめるので、平日はまだ買える日はある」(スタジオツアー東京)という。
2020年夏に閉園した遊園地「としまえん」の跡地にあり、池袋駅から電車でのアクセスがよい。インバウンド(訪日外国人)需要も含め、新型コロナウイルス禍後のレジャー消費の回復に寄与しそうだ。
(北川舞)
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2023-06-14 02:30:00Z
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