大麻取締法違反容疑で逮捕された俳優の永山絢斗(けんと)容疑者の出演作品の取り扱いが、メディアによって分かれている。NHKの大河ドラマは降板が決まったのに対し、映画は予定通り公開することが決定。芸能人の不祥事を巡っては関係した作品の公開の是非が論議を呼ぶことも多いが、専門家は「作品に罪はない」とした上で「視聴者からの批判への脆弱性が、対応の差となって表れている」と分析している。
永山容疑者が出演した映画は、人気漫画の実写化「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」。公式サイトは19日、既に公開中の前編「運命」に続き、後編「決戦」も再撮影・再編集は行わずに予定通り6月30日に公開すると発表した。
同志社女子大の影山貴彦教授(メディア論)は「作品自体に罪があるわけではなく、作品を非公開にして罪を償う必要はない」とし、映画を公開する判断は妥当だと指摘。リスクマネジメントなどを専門とする桜美林大の西山守准教授(広告論)も「映画を公開中止にして連帯責任をとっても、解決策にはならない」と述べた。
一方で、これに先立つ16日、永山容疑者が藤原隆家を演じることになっていた令和6年のNHK大河ドラマ「光る君へ」は、降板が決定。また、週刊誌に不倫が報じられた女優、広末涼子さんは刑事事件ではないにもかかわらず、CM契約していた4社全てが公式サイトから削除した。
こうした例は過去にも少なくない。平成31年にミュージシャンで俳優のピエール瀧さんが麻薬取締法違反の疑いで逮捕された際には、所属するテクノユニット「電気グルーヴ」のCDは店頭から回収。テレビドラマも出演シーンを差し替えるなどの対応がとられたが、出演した映画「麻雀放浪記2020」は予定通り公開された。
影山教授は「企業や商品のイメージに関わるため、CMが一番批判に脆弱で、その次にCMで成り立っている民放のテレビ番組が続く。これに対し、映画はファンが自らの意思でお金を払って見にいくという違いがある」と指摘。不祥事に関する一般視聴者の批判が与える影響は、メディアの特性によって異なるとした。(本江希望)
2023-06-19 07:20:07Z
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