坂本龍一さんは1970年代、まだ一般的では無かった電子楽器シンセサイザーの可能性にいち早く注目してレコーディングやライブの演奏に取り入れ、その革新的な音楽は国内だけでなく海外からも高く評価されました。
シンセサイザーとの出会いについて坂本さんは、2014年に放送されたNHKの番組「スコラ 坂本龍一音楽の学校」の中で、「尺八」を吹けるようになるには何年もかかるが、シンセサイザーを使えば近いような音は出て、それによって使える音色が飛躍的に増えるとして「ものすごく喜びを感じていました」と話しています。
先端技術への興味は楽器だけでなく、インターネットのさまざまなサービスもれい明期から活用して、自身のウェブサイトもいち早く立ち上げたほか、1995年マイクロソフト社の「ウィンドウズ95」が日本で発売された直後の11月に日本武道館で行ったコンサートを、当時の最先端の配信技術を用いて通信衛星を経由したインターネットで配信するなど、今の動画や音楽配信にも使われる技術の発展にも貢献しました。
その後もおととし、代表曲のひとつ「戦場のメリークリスマス」のテーマ曲をNFTと呼ばれるデジタル認証の技術を使って販売するなど新しい技術への関心は衰えない一方で、近年注目されるAIの技術については、一歩引いた見方を示すこともありました。
ことし2月に放送された民放の音楽番組「関ジャム完全燃SHOW」の中で坂本さんは、AIがミュージシャンの領域に近づくことは「当分は不可能だと僕は思っています」と述べたうえで、「そんな事にAIを使うより、気候変動をどうするかとか、貧困や格差をどうするか、そういう事にAIを使ってほしい」と、長年、反戦や環境保護などの社会的な活動も続けてきた坂本さんならではのコメントを寄せていました。
2023-04-03 06:45:08Z
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