Sunday, February 27, 2022

令和4年2月27日 ウクライナ情勢に関する我が国の対応についての会見 | 令和4年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース - 首相官邸

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 本日はウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行う予定でしたが、先方から、現在、緊急事態となったため電話を別の日程としたい旨連絡がありました。こうした緊急事態となったことを踏まえながら、改めて我が国は主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民と共に在ることを表明し、また、既に表明した1億ドル規模の借款に加え、困難に直面するウクライナの人々に対する人道支援として1億ドルの緊急人道支援を行ってまいります。今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為です。明白な国際法違反であり、断じて許すことはできず、厳しく非難いたします。今こそ国際秩序の根幹を守り抜くため、結束して毅然(きぜん)と行動しなければなりません。我が国として、このことを示すべく断固として行動してまいります。こうした暴挙には高い代償を伴うことを示してまいります。国際社会は、ロシアの侵略により、ロシアとの関係をこれまでどおりにしていくことは、もはやできないと考えています。日本は、G7各国、国際社会と共に、ロシアに対して更に強い制裁措置を採っていきます。その観点から、日本はプーチン大統領を含むロシア政府関係者等に対しても、資産凍結等の制裁措置を採ることを決定いたしました。そして今朝発出された欧米諸国による表明では、SWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシアの特定銀行の排除を始め、ロシアを国際金融システムや世界経済から隔離させるための措置を講ずることとされています。欧米諸国からこの声明への参加要請があり、日本もこの取組に加わります。他のG7諸国からは、これを強く歓迎する意向が示されています。こうした内容については、現地、松田大使を通じて、ゼレンスキー大統領にお伝えしていきたいと考えています。

(SWIFTに関して日本が欧米より遅れて声明を出すこととなった理由について)

 遅れたとは認識しておりません。今回の事態に対して日本は、これまでもG7を始めとする国際社会と連携しながら対応してきており、そうした立場は変わりません。そして今回の声明については、欧州と米国の間で調整し、大西洋協力の枠組みで発出されたものであります。欧米諸国からこの声明への参加の要請が日本にもあり、日本もこの取組に加わっていくということを決定した次第であります。他のG7諸国からこれを強く歓迎する、こうした意向が表明されていると、今、申し上げたとおりであります。

(北方四島での共同経済活動等の今後について)

 まず、北方領土問題については、次の世代に先送りせず、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、これまで粘り強く交渉を進めてきました。しかし、今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みとして国際秩序の根幹を揺るがすものであり、これに対しG7を始めとする国際社会と結束して毅然と行動する必要があります。北方領土問題に関する我が国の立場や、御高齢になられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという私自身の思いは、いささかも変わりありませんが、今この時のこの状況に鑑みて、この平和条約交渉等の展望について申し上げられる状況にはないと考えております。

(ウクライナでの邦人の保護や退避の状況について)

 引き続き、現地においては、ウクライナ人の家族であるなど現地にとどまっている邦人の方がおられます。そういった方々の安全を確認して、そしてこの避難等を支援するために、現地においては松田大使等がキエフにおいて努力を続けているわけでありますし、政府としてもそれをしっかりと支えている、こういった状況にあります。努力を続けている最中ではありますが、状況は混沌(こんとん)としております。引き続きまして、現地としっかり意思疎通を図りながら、邦人の安全のために努力を続けていきたいと思います。政府としましても、チャーター機の準備など、現地の努力をしっかり支えるために万全の態勢で臨んでいるところであります。

(SWIFTに関する我が国の対応について)

 あれは要するに、SWIFTというのは民間団体ですから、それに対して欧米においては、いろいろ調整して声明を表明したということですが、内容については日本政府にも是非参加の要請があり、その内容についての調整が行われているということであります。日本もそういった意思疎通を図りながら、そうした取組を支持する、加わっていく、こうしたことを決定したということであります。

(ベラルーシへの制裁の検討状況について)

 様々な議論・検討は行っていますが、今日現在、具体的に決定したということはありません。引き続き情勢をしっかり把握して、適切に対応していきたいと考えています。

(プーチン大統領以外の制裁対象となるロシアの閣僚について)

 プーチン大統領以外のロシア政府関係者に対して資産凍結の制裁措置を採ることを決定いたしました。当然プーチン大統領以外のロシア政府関係者も含まれるということであります。そして具体的にこのロシア関係者・団体を措置の対象にすること、いかなるロシア関係者・団体を措置の対象にするのか、対象をどうすることが適当であるか、こういったことについて、早急に、今、確認する作業を行っているというのが現状であります。早急に確認したいと思っています。

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