京都服飾文化研究財団(KCI、京都市)は、服飾を文化として後世に伝えるため、17世紀以降の服飾資料を体系的に収集している。歴史的な衣装だけでなく、最近店頭に並んだりショーで発表されたりした中から収蔵品になった服もある。どのように選んでいるのだろうか。(長谷川陽子)
KCIは1978年、京都市に本社を置く下着大手「ワコール」の創業者が設立した。収蔵庫は温度20度、湿度50%に常時保たれ、購入したり寄贈を受けたりしたおよそ1万3千点の衣装や装飾品などを所蔵する。1700年代のドレス「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」などとともに、現代の服も大切に保管されている。キュレーターが世界のコレクション情報などをチェックして、収集に値すると判断したものだ。
「WE SHOULD ALL BE FEMINISTS(男も女もみんなフェミニストでなきゃ)」とプリントされたクリスチャン・ディオールのTシャツは、ブランド初の女性デザイナー、マリア・グラツィア・キウリが最初のコレクションで発表した。黒い服で連帯の意思を示した「#MeToo」運動など、ファッションでメッセージを発したり連帯を呼びかけたりする動きがその後も続いた。
ルイ・ヴィトンとシュプリームが協業したバッグには双方のロゴが並ぶ。老舗ラグジュアリーとストリートブランドの掛け合わせも大きなトレンドになった。
重視するのは、このように「さまざまなことを語れる服であること」と石関亮キュレーター。ただ、新しい服は歴史的位置づけやその価値が定まっていない。「服としての完成度も見つつ、恐らくこのあたりが重要になるのではないかと話し合って選んでいる」と収集が手探りであると明かす。
日本文化の影響が濃い服、日本人デザイナーの作品の収集にも力を入れる。
着物のように畳むことができ…
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