新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、２０２０年３月に予定していた結婚式を直前で中止した３０歳代の男性が、式場側にキャンセル料約４８５万円の返還を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は１７日、請求を棄却した１審・東京地裁判決を支持し、男性の控訴を棄却する判決を言い渡した。三角比呂裁判長は「当時は感染者が少なく、結婚式の開催が不可能だったとまでは言えない」と述べた。
１、２審判決によると、男性は１９年９月、東京・南青山の結婚式場で２０年３月２８日に結婚式を挙げる契約を結び、同月１２日までに計約６１５万円を前払いした。しかし、感染が拡大したことから、式の３日前に解約。式場側は、前払い金からキャンセル料を差し引いた約１３０万円を返還した。
原告側は「当時は感染によって死亡することを不安に思わざるを得ず、挙式は不可能だった」として全額の返還を求めた。しかし、判決は「不安に思う人は一定数いたと推測できる」とした一方、解約日の都内の新規感染者は４１人と少なく、初めて緊急事態宣言が出されるより１週間以上前だったことや、式が予定されていた日に別の組の式がトラブルなく行われたことなどを挙げて、退けた。
からの記事と詳細 ( 感染拡大を懸念し結婚式中止、キャンセル料の返還請求を棄却…「開催不可能とまではいえない」 - 読売新聞オンライン )
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