28日の外国為替市場では、米ドルがほぼ全ての通貨に対して上昇している。ロシアが軍事侵攻したウクライナでの戦闘激化を背景に、世界の準備通貨であるドルへの需要が急増した。米国債相場も上昇している。
G10通貨のうち北欧各国の通貨が最も下げており、ノルウェー・クローネとスウェーデン・クローナが2%余りの下落。リスクオフの流れで米S&P500種株価指数先物は3%近く下げた。新興国への影響波及が懸念され、南アフリカ・ランドやトルコ・リラも下落した。
ナショナルオーストラリア銀行(NAB)の為替ストラテジスト、ロドリゴ・キャトリル氏は「米ドルは流動性と安全資産としての特性を備え王様だ。問題が生じればカバーを探さなければならない」と話した。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.6%上昇した。西側諸国が対ロ制裁を強化する中にあって、先週には0.4%上昇していた。ロシアのウクライナ侵攻を受けて世界的にインフレ圧力が高まり、市場のボラティリティーも急上昇していることから、投資家は資金の安全な避難先を求めている。
このほか米国債相場が急伸し、豪10年債利回りは10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。米株価指数先物では、ナスダック100先物は一時3.5%下げた。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は「今回の危機はまだ初期の段階にあり、市場は長期間にわたって高度のボラティリティーが続くだろう」との見方を示した。
ロシア・ルーブルは25日に1ドル=83ルーブルの水準に反発したが、28日のオンショア市場の取引再開に際して相場動向に注目が集まる見通しだ。
原題:
Dollar Surges Versus Almost Everything on Ukraine Conflict Risks(抜粋)
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