太陽が錨を降ろすまで
海底ケーブルは、錨や サメ、あるいは外敵から危険な状態にさらされることがありますが、太陽嵐に対しては安全であることが分かってきました。
Googleの研究者らは、現在、太陽活動が活発化する第25太陽活動周期に突入していることから、このような太陽嵐の危険性を把握することに取り組んでいます。そこで彼らは、太陽嵐によって大規模なケーブル被害が発生するリスクは低いことを明らかにしました。
Googleは世界中にある 海底ケーブル のうち22本に、一部または全額を出資しており、大陸間のデータ通信の99%は、この海底ケーブルが担っています。
万が一、海底ケーブルが切断した場合には、私たちが知っているインターネットは機能しなくなります。
1859年のキャリントンイベント(観測史上最強の地磁気嵐で、当時の電信ネットワークに被害を与えた)のような激しい太陽嵐が起きたらどうなるかに関し、Googleは懸念していました。
また、1989年に発生した磁気嵐では、カナダ東部で停電が発生しました。
このような嵐は、地球の磁場を歪ませ、電界を発生させ、導電性のある地球内部を伝播していきます。これがアース地点を通して送電線に入り込み、大きな電圧変動を引き起こします。
このような電圧変動は海底ケーブルにも発生しますが、その影響は無視できるほど小さいとGoogleは説明しています。1989年のケーブルに加え、より小規模な嵐のデータを調べ、彼らは “1859年のキャリントンイベントのような事象は、800ボルトの電圧上昇をもたらすだけ “であることを発見しました。
Googleが敷設しているような海底ケーブルは、ケーブル回線の両端に冗長電源を備えて作られているため、”通常、最大6,000ボルトの変動を吸収する “ことができるのです。
Googleは、この研究を来年、査読済みの科学論文として発表する予定です。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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