Friday, November 25, 2022

コロナ禍の結婚式増 スタイル変化、多様に 少人数・平日・お祝い映像… - 茨城新聞クロスアイ

新型コロナウイルスが収束しないものの、結婚式を行うカップルが増えている。平日を選んで行ったり、映像でお祝いの気持ちを伝えたりと、スタイルも様変わりしている。ブライダルシーズンの秋。今どきの結婚式事情を探ってみた。

■動画で会場案内

水戸市笠原町のゲストハウスウエディング「ザ グランダブリュー水戸」。1日2組限定の貸し切り結婚式場だ。コロナ禍で、新郎新婦2人だけの挙式や10~20人規模の少人数の披露宴が増えたという。同式場を運営する「アトラクティブ」(同市)のスーパーバイザー、杉山悟美さん(44)は「少人数の結婚式は、参列者の日程を合わせやすいのでは」と推測する。特にこの秋は、平日に結婚式を行う新郎新婦が多いという。

また、挙式を考えている人が会場へ足を運ばなくても見学できるよう、動画で式場内を案内するサービスが加わった。約2、3分間でスタッフがラウンジや控室、チャペルなどを紹介する内容となっている。

■土日は予約8割

JR水戸駅に直結する「ホテルテラスザガーデン水戸」(同市宮町)。「土日は約8割、予約で埋まっている。昨年はなかった現象」(婚礼営業部)

同ホテルでは、今年から人気のデザートビュッフェを安心して楽しんでもらえるよう提供方法を変更した。参列者が自由に選ぶ方式から、ショーウインドーに入ったデザートをスタッフが取って渡すスタイルに変わった。また、式を盛り上げる余興もコロナ禍で様変わり。従来多かったダンスや歌に替わり、新郎新婦へのお祝いを伝える映像を上映するスタイルが主流になっているという。

■感謝の気持ち

リクルートの結婚情報誌「ゼクシィ」が、昨年4月から今年3月までに挙式や披露宴を行った3865人を対象に実施したアンケートでは、コロナ禍で実施を迷った割合は8割を超えるものの、「人生の節目である結婚に対して結婚式をやってよかったと思う」も98・2%で昨年から0・6ポイント増加している。

未来の人生設計を支援する、リクルートブライダル総研(東京)研究員は「コロナ禍で悩みながら結婚式を迎えていることがうかがえる」とした上で、「大切な人への感謝の気持ちを伝える場という価値観は変わらない」などと分析する。

テラスザガーデン水戸のブライダルプランナー、若菜千愛さん(30)と森ケ崎彩奈さん(24)は「新郎新婦の悩む姿を見てきた分、結婚式を手伝える時が来て、すごくうれしい」と、ほほ笑んだ。

長引くコロナ禍の中、披露宴のスタイルは変わっても、感謝を伝える新郎新婦の気持ちは変わらないようだ。

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