Saturday, November 11, 2023

【随時更新】イスラエル軍 シファ病院に退避通告 近く攻勢か | NHK - nhk.or.jp

イスラム組織ハマスの壊滅を掲げるイスラエル軍はガザ地区北部のガザ市中心部にある最大の病院シファ病院の地下にハマス中枢の重要拠点があると主張し、包囲網を狭めています。

11日には地上部隊がシファ病院の周辺に迫り、爆発や銃撃音が報告されていて、激しい戦闘が行われているものとみられます。

この日、イスラエル軍のアラビア語の報道官は動画でシファ病院への攻撃や完全な包囲はまだ行っていないと主張した上で「病院の東側の通りは通行できる。退避したければ今でも可能だ」と述べました。

そして、病院の院長を通じて医療関係者や患者、避難している住民の退避を通告していることを明らかにしていて、イスラエル軍が近く本格的な攻勢に乗り出す可能性があります。

シファ病院の状況についてパレスチナ暫定自治政府のカイラ保健相は記者会見で「イスラエル軍は空爆によって脅していて、医療従事者に病院を離れるよう迫っている」と述べて、強く非難しています。

そのうえでガザ地区の病院や医療従事者に対して行われていることは、国際法などに違反しているとして「国際社会や国連の介入が今すぐ必要だ」と訴えました。

国際NGO「国境なき医師団」は現地で活動する医師の話しとして「手術を行ったばかりで歩くことができない患者もいる。避難することなどできない」と危機感を伝えています。

一方、イスラエル軍は11日、ガザ地区北部から南部に住民を退避させる通告に加え、激しい攻撃を行っているジャバリア難民キャンプで4時間にわたり戦闘を休止させると発表しました。

また、ガザ市北部のシャーティ難民キャンプの住民に対しても海沿いに南部へ退避するよう通告し、退避の措置を拡大させました。

ただ、退避先とされる南部でも主要都市のハンユニスやラファでイスラエル軍による攻撃が続いています。

このうちラファにある難民キャンプの近くでは現地時間11日午後1時ごろ、空爆が行われました。

NHKガザ事務所のカメラマンが撮影した現場の映像では、難民キャンプ内で空爆による粉じんが立ちこめるなか、多くの人が集まって激しく壊れた住宅からけが人を救い出す様子などが写されています。

周辺では泣き叫ぶ女性の姿や、けがをした子どもに付き添って救急車に乗る母親の姿などが見られました。

南部にはイスラエル軍の攻撃から逃れるため大勢の避難民が集まっていますが、燃料や食料などが不足するなか、南部でも人道状況が深刻化の一途をたどっています。

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