Sunday, October 15, 2023

ロンドンなどイギリス各地でパレスチナ支持の大規模デモ - BBC.com

Demonstrators protest in solidarity with Palestinians in central London, flares have been set off and flags are being waves

画像提供, Reuters

ロンドンやマンチェスターなどイギリスの複数の都市で14日、イスラエルによるガザ空爆に抗議し、パレスチナ人に連帯を示す抗議デモが行われた。

ロンドンでは、市内中心部にあるBBC本社からダウニング街の首相官邸までの通りをデモ隊が行進し、ロンドン警視庁は警官1000人以上を配備した。

ロンドン警視庁によると、この日は7人を逮捕。そのうち1人は器物損壊、2人は公序良俗違反の容疑だという。

7日のハマスによるイスラエルへの攻撃では、イスラエル側で約1300人が死亡し、少なくとも150人が人質になった。一方、パレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエルの報復空爆では、これまでに2200人以上が死亡。イスラエルはガザ地区への地上部隊投入を準備しており、ガザ地区北部に住む約110万人に南部へ避難するよう通告した。

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ロンドンで行われたパレスチナ連帯運動デモでは、参加者がパレスチナの旗や、応援プラカードなどを掲げた。

ロンドン警視庁は14日午後7時40分の時点で、中心部トラファルガー広場周辺に集まっていたデモ隊は解散したと発表。一部の参加者が警察に向かって発煙筒やびん、花火などを投げつけたのを含め、「部分的な混乱」があったという。

警察はこの日のデモに先駆け、イギリス政府がテロ組織と認定し活動を禁止しているハマスについて、支援を表明すれば逮捕の対象になると警告していた。

Protesters

画像提供, Reuters

Police in Trafalgar Square form a semi-circle around a detained man

警察はトラファルガー広場で男性を数人、拘束したもよう。1人は、広場に立つ「ネルソン提督の柱」の近くで警察車両にものを投げつけたとされる。この男は警察から逃れようと、広場の噴水に飛び込み、デモ参加者と警官たちが対峙(たいじ)することになった。

議事堂や首相官邸のあるウェストミンスター地区へ向かうデモ隊からは、「リシ・スーナク、恥を知れ」、「川から海まで、パレスチナは自由になる」という掛け声が続いた。

後者の「川から海へ~」というスローガンについて、スエラ・ブラヴァマン英内相は10日、イングランドとウェールズの警察幹部にあてた手紙で、「イスラエルを地上から消滅させたいという激しい願望の表現」にあたるか、その場合、このスローガンの使用は「人種的動機によって悪化」された公序良俗違反にあたるかどうか、検討するよう求めている。

Protesters marching, one man with his face covered is holding a flare with red smoke pouring out of it

画像提供, EPA

ロンドンのほか、リヴァプール、ブリストル、ケンブリッジ、ノリッチ、コヴェントリー、エディンバラ、グラスゴー、スワンジーなど各地で、パレスチナ支援デモが行われた。

ロンドンの集会では、野党・労働党のジェレミー・コービン前党首(現在は無所属)が演説し、イギリスの政治家はイスラエニルによる空襲作戦を容認してはならないと主張した。

コービン下院議員は、「国際法を信じるなら、人権を信じるなら、イスラエル軍によってガザで今起きていることを非難しなくてはならない」と呼びかけた。

Manchester protests
Protesters in Edinburg

画像提供, PA Media

ロンドンでのデモは、トラファルガー広場から北に約1キロ離れたポートランド・プレイスにある、BBC本社の前から始まった。本社ビルの正面入り口には14日朝までに、赤いペンキが投げつけられていた。

活動家団体パレスチナ・アクションは14日、ソーシャルメディアの投稿でこれは自分たちの行動だと表明。「血の色の赤いペンキ」をBBCの入り口に浴びせたことで、「(BBCが)偏向報道を通じて、イスラエルによるパレスチナ人の集団虐殺に加担していること」の象徴としたのだと説明した。

ロンドン警視庁は、「ポートランド・プレイスの建物に対する器物損壊事件を捜査している」と発表。「行為の責任を認めた動画がオンラインに投稿されていることは承知しており、それも我々の捜査の一環となる」と説明。捜査は継続中で、これについて逮捕者はまだ出ていないという。

BBCは、警察案件だとして、これについてコメントを控えている。

Red paint splattered across the entrance to the BBC's New Broadcasting House

画像提供, Reuters

ロンドン警視庁のローレンス・テイラー警視監補は13日、ハマスのイスラエル攻撃以来、ロンドンではユダヤ人差別の事案が急増していると記者会見で述べた。

リシ・スーナク首相はこれについて、「とんでもないこと」だと非難し、威圧的・脅迫的な行動は、厳しく取り締まると述べた。

スーナク首相は、ハマスの攻撃に対してイスラエルは自衛権を「完全に保有」しているとしたうえで、民間人の安全は「何よりも重視しなくてはならない」と強調した。

在ロンドンのイスラエル大使館の報道官はタイムズ・ラジオに対して、イスラエルは民間人を標的にしているのではないと述べた。

「無実の人が命で代償を払うことになる悲劇は起きるだろうが、今は戦争状態で、私たちは二度と危害を加えられないよう、その危険を阻止しなくてはならない」とオーリー・ゴールドシュミット報道官は言い、「私たちはパレスチナの人たちと争っているのではない。私たちは、野蛮なハマスから自衛しようとしている。ハマスはイスラム国と同じくらい、あるいはそれよりひどい団体だ」と強調した。

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