「最初はお客さんに自分の顔を見られるのが嫌だった」と語る入江慎也さん(撮影:今井康一)
――闇営業騒動の後、入江さんは世の中に対して何もメッセージを発していない時期が結構長かったですよね。それには理由があったんですか?
何か言いたいなとか思ったこともありますけど、「信じてください」っていくら言っても、何も結果を出していないし、変わっていないわけですから。
――たしかに、あの状況だと自分が本心で言っていることでも、世間的には言い訳に聞こえてしまうのかもしれないですね。
そうそう。相方の矢部にも「地に足つけて、できることから頑張っていったらいいんじゃないかな?」って言われたんですよ。「遠回りのようだけど、それが一番近道な気がする」って。
――そこで清掃業を始めることになったんですね。
そうですね。本にも書きましたけど、清掃業を始めたきっかけは、自分の部屋を掃除してみたときに、物が減っていくのとか部屋がきれいになるのを見るのが好きだな、って気付いたことです。そこで清掃業っていうのも向いてるのかな、って思ったんですよね。
――でも、いざ清掃会社に入ってお仕事を始めてみたら、最初はお客さんにご自分の顔を見られるのが嫌だったそうですね。
最初は本当に嫌でしたね。どうしても気付かれたくなくて、コロナ前だったけどマスクをして作業してました。でも、やっているうちに慣れてきて、そんなことも気にならなくなるんですよ。今はもう芸人やってたっていう感じも忘れかけてますからね。清掃をやっている方が当たり前になってきています。
――本の中では、芸人と飲みに行った翌日の入江さんはちょっと寂しそうに見える、と同僚に指摘されたと書かれていましたが、今はどうですか?
それも変わりましたね。最初の頃は自分もバイトだったし、芸人と飲みに行って「ああ、うらやましいな」と思ったりもしてましたけど、今はもうそんなこと言ってる場合じゃないですからね。清掃業でやらなきゃいけないことが腐るほどあるので、そこまで考えないかもしれないです。芸人と飲みに行っても「今日はありがとうございました。明日早いんで帰ります」みたいな感じです。
からの記事と詳細 ( 入江慎也、自粛時に刺さった相方・矢部太郎の言葉 - 東洋経済オンライン )
https://ift.tt/3LHAjBx
0 Comments:
Post a Comment