Saturday, April 23, 2022

難解な用語も簡単に覚えられる!?「ガンダム」で現代のビジネスを学ぶヒント|@DIME アットダイム - @DIME

難解なビジネス用語もガンダムで考えれば理解しやすい!?

経営、戦略、リーダーシップ、ビジョン、プロフェッショナリズム、デザイン、人材育成、働き方改革……ビジネスの現場に関わりの深いテーマだが、いちいち説明しようとすると意外と難しい。

どれも概要は知っていても、新しく配属される新入社員に正しく教えようとすると、意外と苦しい。人に説明できるほど、深く理解していなかったのかもしれない。とはいえ、いまさら勉強するのもちょっと面倒だし、絶対に飽きてしまうはず。

せっかくならば楽しみながら読んで、頭に残る方法で勉強したい。大好きな『機動戦士ガンダム』の名シーンや名ゼリフを、プロのマーケターの観点から引用し、例え話として面白く、かつ解りやすく解説してくれた新書「ガンダムでわかる現代ビジネス」(SBクリエイティブ発刊、GMB著)はそんなビジネスパーソンの気持ちに寄り添った一冊である。

著者の「GMB」は、ビジネス/マーケティング業界の3人のカリスマである音部大輔氏、田中準也氏、豊後祐紀氏が、“ビジネスのヒントは宇宙世紀にあり! "をスローガンに活動するマーケターユニットだ。

新刊書はGMBが 2020年より公式ガンダムポータルサイト「ガンダムインフォ」に連載した『ビジネスのヒントは宇宙世紀にあり! ~Gundam Meets Business(ガンダム・ミーツ・ビジネス)~』に書き下ろしを加えたものとなっている。

今回はGMBにこの本の魅力と読み方について3名の著者にインタビューをお願いした。

■ガンダムとビジネスを近づけたいニーズで結成されたユニットGMB

――最初に簡単にGMBについて教えていただきたいのですが、職場も経歴も全く違う3名がどうして組織化されたのでしょうか?

田中さん(以下敬称略):音部さんとは、以前より弊社グループが運営しているDIGIDAY[日本版]というメディアに寄稿してもらったりしていましたが、お互いガンダム好きということがわかってからは、ずいぶん仲良くさせていただいていました。

そんななか、この本では後半の「番外編」に収録しているBACKSTAGE2018というカンファレンスで音部さんと私がセッションしているのを豊後さんが見ていて、そんなにガンダム好きならとサンライズの小形ゼネラルマネージャーをご紹介いただいたのがきっかけで、ガンダムインフォ編集長の高木さんと出会い、“ガンダムはもっとビジネスで活用できるよね、ガンダムとビジネスを近づけたい”ということで「Gundam Meets Business」(GMB)というユニット名でガンダムインフォで連載する流れになりました。

豊後さん(以下敬称略):お二人のあまりの熱量にこれは紹介せねばと思いまして。

音部さん(以下敬称略):ユニット名は「木星船団」という案もあったのですが、高木編集長にあえなく却下されましたね(笑)。

ガンダムで会話のエンターテインメント性が高まる

――切り口は『ガンダム』ですが、ガンダムがビジネスに関連していると考えたきっかけについて教えてください。

田中:ビジネスというのは上司部下、チームやパートナーとの関係構築が不可欠です。その関係構築において、対話というのはとても重要です。そんななか、ビジネス上の課題を何かに例えて、目線を合わせたり、価値観を共有したりすることは日常的にしていると思います。

野球に例えて「もっと打席に立たないとダメだよ」とか「ボールはどっちにあるの?」とか。でもそれをガンダムで例えたらもっと会話のエンターテインメント性が高まるのでは、そう思うガンダムファンは多いと考えたからです。

――40年以上も前のアニメーションですが、古びない良さや、作品としての魅力がありますね。

音部:本書でも後半収録のセッションで小形ゼネラルマネージャーも語ってくださっていますが、富野監督ご自身が第1作の『機動戦士ガンダム』から『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』と続編を作るたびに“味変”をしていたと言います。

また、富野監督はガンダム30周年のインタビューで「ガンダムは作品としては完結しておらず、コンセプトしか定義していない」とおっしゃっていました。まさに自ら“味変”をして、近年では、他の方も監督をしています。さらに言えば、ガンプラなど、ファンが積極的にブランド関与していけるのも魅力だと思っています。

豊後:映像(アニメ)、玩具(ガンプラ)、そしてゲームと多面的に展開しているのも魅力ですよね。

田中:音部さん、ガンプラも作るけどゲームの「機動戦士ガンダム 戦場の絆」が大好きですもんね(笑)

解説に苦労した用語はSDGs

――そうだったのですね!ガンダムで解説するのに苦労された項目とその理由について教えてください。

田中:連載開始にあたって、最初にどんなテーマを扱うかはキーワードを出し合ってピックアップしていったのですが、私たちが普段直面するビジネス上の課題というのは、どんなチームでも起こり得ることで、きっとホワイトベースのクルーや地球連邦軍、ジオン公国軍の中でも起こっていたんじゃないかと思っていました。

少し、GMB内での我々の役割を解説しますと、田中がプロデューサー、音部さんがクリエイター、豊後さんが若年層目線でチェックという感じで活動していて、ガンダムインフォ連載においては、テーマを決めたら、音部さんが本文を書き、そこに田中がリード文とタイトルをつけて、豊後さんが本文に合わせた映像シーンのアイデアを出し、皆と高木編集長とディスカッションして校了していくという流れでした。

音部:田中さんと高木さんに毎週追われ、週刊連載とはかくも大変なものかと思っていましたが、戦略やリーダーシップ、ブランディングやイノベーションといった、みんながわかっているようでわかっていない言葉は、実はきちんと定義されているので解説は難しくはありませんでした。もちろんとても多くの時間を費やして捻り出してはいます(笑)。

最も解説に苦労したのは、新刊にあたって書き下ろしたSDGsでしょうか。このような“バズワード”なんて言う人もいるようなキーワードは、皆の中での定義が曖昧で感覚的に語られていることも多いと思います。これは少し難儀でした。

豊後:音部さん、毎週絶妙な切り口で書いてくださっているので、毎回勉強になるなあと思って読んでいました。頭の中どんな構造しているのかなと(笑) 間近でプロフェッショナルの仕事を見させていただいたのは貴重な経験でした。

ビジネスを学ぶうちにガンダムのファンになる!?

――本を読んでいるとガンダムって本当に深い作品だったと驚きます。幅広い世代で読み継がれているのですね。

音部:もちろん、ガンダムを知っている方は、知らない方より3倍楽しめるものになっていると思っていますが、用語の解説などは、まずは作品を知らなくても理解していただけけるようしたためています。逆にこの本がきっかけでガンダム見てみようなんて思ってくださると嬉しいです。

豊後:私は、見た目よりも年齢は若くてお二人よりも20歳以上、下の世代なので(現在31歳)、DIME読者の世代でも楽しんでいただける内容だと思います。

――最後にこの本をどう読むと、より理解が進みますか?読み方のコツについてアドバイスをお願いします。

田中:この本は、「ビジネス上の課題」を「ガンダムで例えてみる」と「なるほど、そういうことか、と腹落ちして、行動につながる」ことを目的としていますので、ぜひ、あのシーンちょっと忘れているなと思ったら、映像をもう一度見たりしてみるといいと思います。

豊後:会社や周りでガンダム好きはきっといるはずです。探してみてください。そして、こんな例え、わかる?と本書を見せてみてください。きっと目を輝かせてさらに解説してくれると思います。

音部:ガンダム好きで集まって、この本を元にさらに気になったテーマについて自分たちで考察してみると良いかもしれません。

――最後にみなさんから、コメントやエールがあればお願いします。

3人:混沌とした時代はまだまだ続きそうですが、本書で少し肩の力をぬく時間をとってもらえたら幸いです。

また、皆さんはきっとニュータイプとなって次の時代も生き延びることができると思います。

私たちはそんな世の中になるようガンダムで皆さんのビジネスを応援しています。(GMBにこんなテーマを扱ってほしい、などありましたらガンダムインフォまでお便りお寄せください!)

――ありがとうございました。

テーマごとに20以上の章立てに分かれているので、短い時間でも区切りよく読み進められそうな新刊書。ガンダム好きにはたまらない一冊となっている。

【著者紹介】

■音部 大輔

株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役。
17年間の日米P&Gを経て、欧州系消費財メーカーや資生堂などで、マーケティング組織強化やビジネスの回復・伸長を、マーケティング担当副社長やCMOとして主導。2018年より独立し、現職。消費財や化粧品をはじめ、輸送機器、家電、放送局、電力、D2C、医薬品、IP、BtoBなど、国内外の多様なクライアントのマーケティング組織強化やブランド戦略を支援。博士(経営学・神戸大学)。著書に『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(宣伝会議)、『マーケティングプロフェッショナルの視点』(日経BP)、『The Art of Marketing マーケティングの技法』(宣伝会議)。

■田中 準也

株式会社インフォバーン 代表取締役社長。
1990年クレディセゾン入社。その後ジェイアール東日本企画、電通、トランスコスモス、メトロアドエージェンシー、電通レイザーフィッシュを経て、2015年インフォバーン入社。2017年に取締役に就任。2021年より現職。マスからデジタルまで精通し、オンラインとオフラインを横断する総合的なマーケティング・コミュニケーションの設計から実行、及び新規事業開発・推進が得意。

■豊後 祐紀

Lenovo Japan合同会社 Gaming Project Manager。
31歳。デジタルマーケティング支援会社、読売広告社 シンガポール支店、DMM.com(現 DMM GAMES)でeスポーツ(PUBG JAPAN SERIES)のマーケティングマネジャーを経て、Lenovo Japan入社。ゲーミングPC(LEGION、IdeaPad Gaming)事業のマーケティングリードとして、自社ブランドの向上に日々研鑽している。

文/柿川鮎子

編集/inox.

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