「自分の子どもは可愛いと思うもの」と思うのが当たり前だと思われている一方で、「わが子が可愛いと思えない」という人がいます。そういった背景に【ボンディング障害】というものがあるのを知っていますか?
ボンディング障害とは?
出産によって新しい命が生まれてきた後、お母さんは子どもに対して「可愛い」「守ってあげたい」といった気持ちを抱くと思います。こうした親が子どもに対して抱く気持ち、情緒的な絆のことを【ボンディング】と呼び、母性を獲得するのに大切なものだといわれていますが、何らかの原因で「わが子が可愛く思えない」という気持ちになる人もいます。こうした自分の子どもに対して愛着や関心が持てない状態は【ボンディング障害(不全)】と呼ばれます。多くの場合は出産した直後に子どもに対してボンディングを築きますが、一方で、母性的な感情が芽生えるのに時間がかかる場合が15%から40%あると言われているのです。こうしてみると意外と多いですよね。ボンディング障害の可能性が疑われる症状として、 (1)子どもを抱く、授乳するなどの養育行動ができない、泣いていても反応しないなど、子どもに対して無関心な様子である (2)『かわいいと思えない』『育てる自信がない』など、子どもに対して拒絶する様子が見られる (3)子どもの様子にイライラし、怒鳴ったりしている といった3つの状態が考えられています。
ボンディング障害の原因と影響は?
医師の吉田敬子氏によると、ボンディング障害を引き起こすには3つのことが関係あると言われています。 (1)環境要因 生まれてすぐNICU(新生児集中治療室)など、産後すぐに母子が離れ離れにならなければいけない状況にあった/産後のサポート体制が整っていない/未婚の状態で出産/夫婦関係が不仲/パートナーから暴力を受けている など (2)母親の要因 産前・産後のうつ状態/つらい妊娠・出産体験/死産の経験/不安・強迫的な性格/自分の養育体験をどう捉えているか など (3)子どもの要因 早産/病気・障害などハンディキャップを持っている/望まれない性である など こういった状態が長い間続くと、親子のコミュニケーションがうまくいかず、児童虐待につながることもあります。また、子どもには、乳幼児期の心の発達に必要とされる愛着が形成できず、人間関係を築いていくことが困難になる、問題行動がみられる、情緒不安定になるといった長期的な影響をもたらすのです。
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