Tuesday, January 26, 2021

自重の2つの意味や使い方とは - 類語や英語表現も紹介 - マイナビニュース

「自重」という言葉をご存知でしょうか。最近では、ネット用語としても活用されているため、身近な言葉と感じる人も多いでしょう。ビジネスシーンや日常生活でもよく見聞きする言葉ですが、実は「自重」には2つの意味があり、さらに読み方によって使い方が異なります。

今回は、「自重」の2つの意味や使い方について、例文とともに解説していきます。ニュアンスのよく似た類語や英語表現も紹介しますので、正しい使い方を知ってビジネスで活用しましょう。

自重の2つの意味

「自重」とは一般的に「じちょう」と読み、「自分が間違いを起こさないように慎重な言動をとること」「自分を大切にすること」の2つの意味があります。

自重は「自分を重んじる」。すなわち、自分を価値あるものとして大切にするという意味を持つ動詞です。そのことから、軽はずみな行動を取ってこれ以上自分の価値を失わないように気をつけることを表します。

自重をじじゅうと読む場合の意味

「じじゅう」と読む場合は、「そのもの本体の重さ」という意味を表します。

人間や動物、機械などの重量を指す表現ですが、車両や船舶・構造物などに対しては、「自重1t、積載量1.5tの自動車」のように付属物や積載物を除いた本体の重さを表します。

フィットネス関連では、ウェイト器具を使わずに自分の体重のみを負荷にして行う筋力トレーニングを指す際に使われる用語です。

自重の使い方

「自重」には、「慎重に行動することや軽々しい言動を取らない」「調子に乗らない」という戒めに加え、「自分を大切にする」という意味もあり、ビジネスシーンでは状況に応じて多様に使われます。

ここでは、シーンに合わせて正しく使えるよう使い方や例文を紹介します。

■自重する

自分の言動を慎んで、軽々しい行動を取らないことが基本の意味です。

「飲み会の席で調子に乗りすぎてしまったので、しばらくお酒は自重することに決めた」のように、出過ぎた言動を慎むような場合に用いられます。また、「夢の実現に向けて、お金の無駄遣いは自重する」のように、自分の行動に気をつける際も使用可能です。

他にも、言動を控えめにするという意味で「それはやりすぎなので自重した方がいい」のようにも使えます。

■自重を求める

目に余る言動を取っている相手に対して、控えてほしいときや慎んでほしい場合に用いられるフレーズです。

「安全を過信している人々に自重を求めたい」「部下に自重を求める」など、慎重になって個人的な言動を控えるように伝える際に使います。

■ご自重ください

自分を価値あるものとして重んじることから、自分の身体や尊厳を大切にするという意味で用いられるフレーズです。

なお、この表現は「ご自愛ください」とも言い換えられます。「お忙しいことと存じますが、どうぞご自重ください」のように、手紙の結びの挨拶などで、相手を気遣った一文として使えます。

ちなみに、「お身体ご自重ください」は、自重に身体を大切にするという意味が含まれており二重表現になるため間違いです。

■自重トレーニング

「じじゅうトレーニング」と読み、自分の体重のみを負荷とするトレーニングのことです。「自重筋トレ」とも呼ばれ、腕立て伏せや懸垂、逆立ち、スクワットなどが該当します。

ダンベルやバーベルなど、特別な器具を使わずに自分の体重で行えるため、お金や手間がかからず取り組みやすいというメリットがあります。

自重の類語

「自重」は、文脈の中で多様なニュアンスで用いられる言葉のため、似た意味を持つ言葉や言い換えられる言葉がいくつかあります。それぞれの類語の意味や使い方を理解して、シーンに合わせて正しく使い分けられるようにしましょう。

自粛

「じしゅく」と読み、他者からの評価を基準にして、自らの意思で言動を慎むという意味です。

「不祥事によって活動を自粛する」のように、行動を差し控えることを表します。社会的な行為を抑制する場合に使われ、個人的な意味ではあまり使われません。

自分の行動や態度を慎む点は自重と共通ですが、自重が個人的な理由で慎重に行動するのに対して、「自粛」は社会的な基準で行動を抑制するという違いがあります。

自制

「じせい」と読み、自分の欲望や欲求を抑えるという意味です。「食欲を自制する」「自制心が弱い」のように、個人の内面的な意思を強調する際に使われます。

個人的な事柄に対して使うのは自重と共通ですが、「自重」が行動や言動を控えるようにするのに対して、「自制」は感情や欲望を抑える点に違いがあります。

自重の英語表現

英語で表す場合は、「気をつける」という意味の「watch oneself」や、「軽はずみな行動を慎むこと」を表す「prudent」を使うことが可能です。

「You'd better watch yourself when you are drinking. (君はお酒の席では自重した方がいい)」「We must be more prudent. (私達はもっと自重しないといけない)」のように使います。

自重の2つの意味や使い方を理解しよう

自重には「間違いを起こさないよう慎重に行動する・軽々しい行動を控える」と「自分を大切にする」という2つの意味があり、ビジネスシーンでよく使用されます。また「じじゅう」と読む場合は、「そのものの本体の重さ」という意味で使われます。

多様なニュアンスと使い方のできる用語です。言動や態度に対して控えるように伝えるフレーズであるため、相手の失礼にならないように状況に応じて正しく使いましょう。

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