
「意趣返し」という言葉をテレビで聞いたり新聞や本で見かけたりしたことはあっても、詳し意味までは説明できない、という方はいらっしゃることでしょう。
本記事では、「意趣返し」という言葉の意味や由来、英語訳について紹介します。
意趣返しの意味
意趣返しとは、恨みを返す、復讐するといった意味で使われる言葉です。意趣返しの「意趣」は中国が語源の言葉であり、恨むことやそうすることの理由などの意味を持ち、それを返すということが意趣返しの由来だと言われています。
意趣返しの類義語
意趣返しは、現代では「恨みを返す」や「復讐する」といった言葉ほど強くはなく、相手にされたことへの軽い仕返しといった意味で使われることがあります。ここでは、いくつか意趣返しの類語を紹介していますので、正しく言葉を使い分けられるようにしましょう。
報復
「報復(ほうふく)」は仕返しをすることを意味する言葉で、近年でも国家間の「報復措置」といった言葉がニュースで登場することがあります。
意趣返しもそうなのですが、相手から不当なことをされたり酷い扱いを受けたりしたことに対して、やり返すこと、仕返しをするという意味で使われます。
復讐
「復讐(ふくしゅう)」も意趣返しと同様に仕返しすることを意味する言葉です。意趣返しという言葉よりも、より日常的に使われる機会が多い言葉でしょう。
意趣晴らし
相手にされたことに対する仕返しという意味での意趣返しに対して、仕返しをして恨みが晴れることを「意趣晴らし(いしゅばらし)」と言います。意趣晴らしには意趣返しや復讐のように仕返しをする意味がありますが、加えて仕返しをすることで気持ちを晴らすという感情的な意味も含まれています。
意趣返しの対義語
ここでは、いくつか代表的な意趣返しの対義語を紹介しています。意趣返しの対義語を知って、正しく使い分けましょう。
勘弁
「勘弁(かんべん)」は相手にされたことを許してやる、責めないということを意味する言葉です。よく知られているのは「許す」という意味ですが、他にも物事の善し悪しを考察することや、算段をつけてやりくりするといった意味を持ちます。
許容
「許容(きょよう)」は、ある程度の範囲までは受け入れることや、大目に見るという意味を持っている言葉です。相手が何かしたとしても、ある程度の範囲までなら咎めずに受け入れることを意味しています。
勘弁との違いは、ある程度の範囲という限度が決まった許しである点でしょう。許せる範囲が決まっており、それを超えた時には「許容の範囲を超えている」と咎めることがあります。
辛抱
「辛抱(しんぼう)」は、不当な扱いを受けたり辛い目にあったりしても、それを耐えること、我慢することを意味しています。
相手に何かされたとしても仕返しをするのではなく、耐えて我慢したりやり返したりしないことです。されたことに対して許しを与えたり受け入れたりするのではなく、本来は許したくはないけれど我慢するという点が勘弁や許容とは異なります。
意趣返しの英語表現
「意趣返し」の英語での表現方法を紹介します。
get even with
「get even with」は、人に対して仕返しをするというシチュエーションで使われる言葉です。他に米国においては、借りを返すという意味で使われることもあります。
仕返しをしてやる、仇をとるといった気持ちを伝えたい時に使います。仕返しをする対象が人という点に注意しましょう。
retaliation
「retaliation」は報復や仕返しを意味する言葉であり、一般的に広く使われています。
使い方はさまざまで、誰かに何かされたから仕返しをするといった時や他国から何かしらの攻撃を受けたことに対する報復時に使うなど、主に犯罪を受けたり攻撃を受けたりしたことに対して意趣返しの意味で使われています。
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意趣返しと仕返しはよく似ている言葉ですが、一般的で些細なことにでも使われる仕返しに対して、意趣返しは特別な場合、より強い意味で使われる言葉という違いがあります。
正しい意味を知らず、なんとなく聞き覚えのある言葉として意趣返しを使っている方も、この機会に意趣返しの正しい意味や由来を知りましょう。
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