あのスペイン風邪でさえ
第1次世界大戦末期の1918~20年に大流行したスペイン風邪(中国起源説も根強い)の感染者は全世界で5億人に及んだとされる。当時の世界人口は18億人程度と見積もられるので、おおよそ全世界で3人から4人に1人が感染したとことになる。
さらに、死亡者数は5000万人以上と推定されており(1億人以上との説もある)、死亡率(感染者に対する死者の発生率)は概ね10%以上、20%を超えていた可能性もある。
今回の中国・武漢発の新型肺炎の感染者は、世界人口約80億人に対して今のところ1億人弱であるので、世界の概ね80人に1人が感染していることになる。死者数は現在200万人弱であるから、死亡率は、当初死亡率が高かった時期も含めて2%程度である。
100年ほど前の衛生環境や栄養状態(第1次世界大戦による食糧不足で栄養失調の人が多かった)と異なった時代に生きている我々は、当時の人々から比べれば手厚い保護を受けていることに感謝すべきであろう。
もちろん、人類史上最も死者を出したパンデミックのひとつであるとされるスペイン風邪さえ、「人類を滅亡」させることはできなかったということには勇気づけられるはずだ。
「恐怖」という感覚は、人間以外の動物にも備わっている重要な本能だ。「恐怖」を感じて一目散に逃げなければ、あっという間にライオンなどの捕食者の餌になってしまうであろう。
しかし、1月2日の記事「投資は“十分な余裕資金を持って行うべき”には理由がある」の1ページ目で述べたように、人間社会は「人工的組織」だ。だから、「過剰なリスク回避」は大きな損になるし、かえって身の破滅につながることもある。
現在の「新型肺炎パニック」とでもいうべき状況を見ると、1999年7の月に「恐怖の大王」がやってくると騒がれた、「ノストラダムスの大予言」を思い出してしまう。
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