欧州連合(EU)の行政府にあたる欧州委員会は1日、年内に国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に支払う予定の人道支援の資金を分割で支払うと発表した。UNRWAの複数の職員が、昨年10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲に関与したとの疑惑を受けた措置となる。
欧州委は2024年に、ハマスとイスラエルの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区のパレスチナ人支援などを担うUNRWAに対して、総額8200万ユーロ(約134億円)の支援を予定している。しかし疑惑を受けて、一括では支払わずに、第1弾として5千万ユーロ(約81億円)を4日の週に支払う。さらにUNRWAの内部統制システムを監査した上で、残りの3200万ユーロ(約52億円)を支払うという。監査の結果によっては、支払われない可能性もある。
UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は2月22日に、16の援助国から総額4億5千万ドル(約678億円)の支援が停止したと説明。「3月以降、中東全域での活動が深刻な影響を受ける」との書簡をデニス・フランシス国連総会議長宛てに送っている。
UNRWAへの支援とは別に、欧州委は1日、年内にパレスチナに対して6800万ユーロ(約111億円)の追加支援を決めた。これでEUのパレスチナへの人道支援は、24年の1年間で総額2億7500万ユーロ(約450億円)となる予定だ。(ブリュッセル=牛尾梓)
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