Tuesday, February 28, 2023

参加せねば地獄行き。元信者が語る統一教会「合同結婚式」の実情と5月7日開催への懸念 - まぐまぐ!

旧統一教会が5月7日、韓国で予定していることが明らかになった合同結婚式。信者にとって重要なイベントとされていますが、そもそもなぜ彼らは常識的に考えて不可解な行事への参加を望むのでしょうか。今回のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』では、旧統一教会の元信者で合同結婚式への参加経験もあるジャーナリストの多田文明さんが、その実態を詳しく紹介。さらに文化庁に対しては、旧統一教会への合同結婚式前の解散命令請求を強く求めています。

統一教会「合同結婚式」5月7日開催への大きな懸念と参加強要の「違法判決」国会質疑

5月7日の合同結婚式(祝福)が韓国にて開催予定とのことで、多くの信者らが参加することが考えられます。これにより、どのようなことが懸念されるのでしょうか。私自身が経験した合同結婚式への参加や、27日の国対ヒアリングで話した内容も含めて、私自身も原告の一人でだった最高裁判所で確定した合同結婚式への参加強要の違法判決から考えます。

1.合同結婚式への参加強要の違法判決に関する、岸田首相の国会答弁

2月22日の衆議院予算委員会の質疑のなかで、立憲民主党の吉田はるみ議員から「2004年に出ている判決をご存じでしょうか。旧統一教会の合同結婚式への参加の強要は、違法とする最高裁の判決が出ています。5月7日に韓国で開催予定の合同結婚式にも、強要ということがあってはいけないと思いますが、その認識でよろしいでしょうか」との質問がありました。

岸田文雄首相は「2002年の東京地裁において、違法があるという判決が示され、その後、控訴、上告が棄却されて、2004年2月に当該判決が確定したものと承知しております」さらに「5月7日に開催予定とされます合同結婚式については、詳細は承知しておらず、コメントは致しかねますが、一般論として、参加の強要があった場合には、違法になりうると認識を致します」との答えでした。

「参加の強要があった場合には、違法になりうると認識」の答弁はとても重要であると考えています。

当該裁判は、1999年(平成11年)に、元信者3人(私を含めて)が統一教会に対して起こしたものです。東京地裁は、合同結婚式への参加を強要されて、精神的な苦痛を受けやことや、入信の際に不当な勧誘があったことも認めて、統一教会側に計920万円の支払いを命じて、初の司法判断となりました。

2.27日の立憲民主党を中心とした国対ヒアリングで話した内容

旧統一教会問題の大きなポイントは、教団名を隠した伝道(正体隠しの勧誘)により、本人が意識しないままに教義を刷り込まれて信者となってしまうことです。その結果、高額献金をしたり、同じような(正体隠しの)伝道活動をすることになります。

教義において信者らの目指すところは「合同結婚式の参加」ですので、過去に金銭的、人的被害が出た大きな要因には、この式の存在が大きくかかわってきています。

合同結婚式(祝福)をうければ、サタンの血統から神の血統に生みかえられて、原罪のない神の子が生まれるとされており、合同結婚式(祝福)に参加することが、唯一の救いの道であると教えられます。

合同結婚式に参加するには、伝道(3人以上の勧誘)や経済(お金集め)の活動を通じて、一定の実績をあげることが必要です。そうでなければ、教会からの合同結婚式への参加の許可はでません。それを得ようと、信者らは必死になって活動をします。これは、霊感商法や高額献金の被害にもつながります。

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