よく知られているように、オノ・ヨーコは常に非常に個性的なスタイルを貫いてきた。当時のセレブリティの結婚式と言えば、有名デザイナーによるクチュールドレスが主流だったが、彼女は結婚式というものの本質にふさわしく、自分らしい装い……カジュアルでリラックスしたスタイルで出席することを選んだのだった。
半袖のクレープ素材のミニドレスにフリルのついたスカートを合わせ、膝丈の白いソックスとトレーナーを選んだオノ・ヨーコ。ジョン・レノンもまたヨーコと同じ白いタートルネックを選んだ。
オノ・ヨーコは、大きなつば広の帽子をかぶり、サングラスをかけ、髪はルーズでワイルドにすることを選んだ。これは1960年代後半のヒッピー・ブライドを、彼女なりに体現していたといえるだろう。
オノ・ヨーコとジョン・レノンは、ハネムーンに出かける前に、受け取ったばかりの結婚証明書をカメラに見せた。その後二人はアムステルダムのヒルトンホテルの1902号室に1週間寝泊まりし、ベトナム戦争に反対するジャーナリストやカメラマンを呼び寄せて撮影させるというインスタレーションをおこなったのだ。
共通の志を持った運命のカップルとして
オノ・ヨーコとジョン・レノンは、彼女がロンドンでコンセプチュアル・アートの展覧会を開催していたときに偶然出会ったという。一目惚れし合った二人は離れられない仲になり、彼女はビートルズのレコーディングにも参加するほどに。そして当時、それがレノンとバンドの間に不和を生むことになったとさえ言われた。しかし、オノ・ヨーコとジョン・レノンは平和への願いを広め、戦争をなくすという共通の志を持った美しいチームにほかならなかった。ジョン・レノンは、パリか、もしくは英仏海峡を渡るフェリーの中で結婚したかったようだが、国籍の関係でその願いは叶わなかった。そこで二人はジブラルタルを選び、密かに自家用ジェットで目的地に到着し、この世紀のウエディングルックが披露されたのである。
Text: Laura Tortora Adaptation: Mayumi Nakamura
From: VOGUE ITALY
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