- イスラエルでは数週間に渡り、ネタニヤフ政権による司法制度変革の計画実行を巡って混乱が起きている
- 「米国大使、あなたこそ落ち着きなさい。余計なお世話です。あなたにはここで司法改革について議論するための主権はありません」
エルサレム:駐イスラエル米国大使が、議論の的になっている司法の全面的な見直しに関してベンヤミン・ネタニヤフ首相は進捗のペースを落とすべきだと発言した。この改革で、同大使によるサウジアラビアとの関係構築やイランとの交渉促進を米国政府が支援することが困難になる可能性がある。
イスラエルでは数週間に渡り、ネタニヤフ首相の極右政権による司法制度変革の計画実行を巡って混乱が起きており、批判者たちからは同国の民主的な抑制と均衡を危機にさらすものだという声が上がっている。
イスラエル議会は20日に、ある法案に関して行われる3回の投票の1回目の投票を行う可能性がある。この法案の内容は、裁判官の選定に対する政府の影響力を強める一方、法律の無効化や行政府に対して不利な判決を下すことができるといった最高裁の権力に制限を設ける内容となっている。
「我々としては首相に対し、私が自分の子どもたちに言うように、落ち着きなさい、ペースを落としなさい、コンセンサスを得る努力をしなさい、関係者たちを集めなさいと伝えています」、18日深夜に公開されたCNNのポッドキャスト番組「The Axe Files」に出演したトム・ナイズ大使はそう語った。
ナイズ氏は安全保障および国連における米国のイスラエルへの支持を強調しつつ、ネタニヤフ氏が語るサウジアラビアとの関係構築やイランの核計画との交渉への希望が危機にさらされているとも述べた。
「ネタニヤフ首相は大きなことをしたがっているわけです。彼は大きなことをしたいのだと我々に言うわけです」ナイズ氏はそう語る。
「私は首相に対して、国内で混乱が起きていては、我々が共に取り組みたいと思っていることに時間を割くことはできませんよと100回は言ってきました」
ネタニヤフ氏が即座に反応するということはなかったが、アミチャイ・チクリ離散相は公共放送Kanに対し、「私はこの米国大使に、あなたが落ち着けと言いたい。余計なお世話だと。あなたにはここで司法改革についての議論をするための主権はありません。我々は外交・安全保障の問題についてはあなたと喜んで議論するが、我々の民主主義を尊重していただきたい」
イスラエルが「憲法および社会的な崩壊」の寸前にあると警告するイツハク・ヘルツォグ大統領は、法改革および現行計画に関する法案の凍結に関して政府と反対派の合意形成に動いている。この改革に関しては、一連の世論調査で比較的支持が薄いことが明らかになり、これが全国的な抗議を引き起こした。
汚職を問われて公判中(本人は否定している)のネタニヤフ氏は、政府・立法・司法のバランスを取り戻すためには変化が必要だと述べているが、連立与党内の一部からはエリート主義や過剰な政治介入を批判する声も上がっている。
ロイター
からの記事と詳細 ( 米国大使、ベンヤミン・ネタニヤフ氏の司法改革に対して ... - ARAB NEWS )
https://ift.tt/G7Mv5Hg
0 Comments:
Post a Comment