
隣県に車で出掛けたときの出来事を描いた漫画「熊の威を借る洋」がSNS上で話題となっています。コロナ前、隣県まで車で出掛けた夫婦。夫が腹痛になり、駅のトイレ近くに車を止めてトイレに行った後、助手席の妻にタクシーの運転手が「ちょっと邪魔だよ」とものすごいけんまくで詰め寄ってきて…という内容で「同じような経験があります」「モヤッとしますね」「あからさま過ぎる」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。 【漫画】本編を読む
当時の怖かった気持ちを思い出し…
この漫画を描いたのは、桜田洋(ペンネーム)さん(27)です。漫画家、ブロガーとして活動しています。インスタグラムやブログで漫画などを発表しています。 Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。 桜田洋さん「一番最初に漫画を書き始めたのは小学生の頃でした。自分の描いた漫画をクラスメートに面白いと言ってもらえてハマりました。高校から大人になるまで漫画からは離れていましたが、iPadというものを知って一念発起し購入、それから漫画を描く楽しさを思い出しました」 Q.今回の漫画を描いたきっかけは。 桜田洋さん「今回の漫画を描いたきっかけは、単純に思い出したからでした。ネタ出しをしているときに、意図せずに虎の威を借りてしまったなと思ったことや、強めに『邪魔だよ!』と言われて怖かった気持ちなどを思い出したので描きました」 Q.この後、運転手さんはそのまま立ち去ったのですか。 桜田洋さん「夫が戻ってきた後、タクシーの運転手さんは足早に自分のタクシーに乗り込んでいきました」 Q.この後、旦那さまには何があったか伝えたのでしょうか。 桜田洋さん「夫に話しました! 夫は『弱そうな人に威張りたい人っているよねえ。嫌だねえ』と言っていました。自分て弱そうなんだ…と思ったのを覚えています。強く見られたいです」 Q.旦那さまは“見た目”で誤解されてしまうことがあるのですか。 桜田洋さん「夫は体も大きく、普段、顔も仏頂面なので初対面の人にびっくりされることが多いです。自分自身も初めて会ったときは『でかい!』『怖い!』と思いました。でも、話しだすと声は小さいし、言葉尻がやわらかいので、すぐに『かわいい人だ』と分かりました(笑)」 Q.このことがきっかけで、洋さん自身の考え方などが変わったことは。 桜田洋さん「そういう人もいるんだなと知ることができました。男性女性に限らず、『弱そう』『勝てそう』という印象だけで相手に高圧的な態度を取ってはいけないと思いました。自分に対してだけではなく誰かが同じ目に遭っているとき、手を差し伸べられればいいなと思うようになりました」 Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。 桜田洋さん「漫画に対しては『洋さんは悪くありませんよ!』『怖かったですね…』など気遣ってくれるコメントが多かったです。そこに『女性差別的な目線があると思います』というコメントを頂いて、『あ、そうなんだ!』と気が付きました」 Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。 桜田洋さん「いつか、オリジナルの漫画が描ければいいなと思っています。いろいろアイデアはあるのですが、自分の頭の中の具現化に近いのですごく慎重になっています(笑)読者の方が、読んでいて楽しくなるような文章も書いていきたいという気持ちもあります。やりたいことがたくさんあって、どこから手をつけたらいいか分からないのが現状です(笑)」
オトナンサー編集部
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