Sunday, October 3, 2021

現代の「渋沢栄一」のように──社会課題をビジネスで解く、唯一無二の異能集団 - Forbes JAPAN

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今では当たり前に浸透した「クールビズ」。

2005年にはじまり、国民運動にまで発展した地球温暖化対策のための施策の一環だが、実はこのうねりを生み出したのは、とある企業だった。

その企業の名は、イーソリューションズ。当時、環境省や内閣府、広告代理店などと共に「チーム・マイナス6%」を発足し、CO2削減効果と経済効果を伴う新しい行動様式を生み出したのだ。

イーソリューションズの事業は、業種分類するならば「コンサルティング」と括られるかもしれない。ただ、彼らが取り組むのは企業の課題解決にとどまらない。

手掛けるのは、社会課題解決のための「事業プロデュース」。あるべき未来の構想から解くべき社会課題を見つけ、ともに解決していくパートナーを集め、事業を立ち上げる。そして、持続可能な社会づくりに貢献しているのだ。

稀有な組織を牽引する、副社長の稲葉想と藤本小百合。彼らの携わるプロジェクトや志を紐解きながら、唯一無二の事業に迫りたい。

目先の問題ではなく、課題の源流に向き合い、挑む


冒頭でも例を挙げたが、イーソリューションズが行なう「事業プロデュース」を具体的にイメージしてもらうために、2つの事例を紹介したい。

ライフデザイン事業部の藤本が取り組んでいるのは、高齢化にともなう医療費・介護費の増大という課題を解決するためのプロジェクト。「脳卒中発症者のうち、79%が家の中で発症している」というデータと、非接触センサーでバイタルデータを取得できる技術に目を付けた。

新たな付加価値創出を目指す住宅メーカーをパートナーとして、国内外の工学・医学領域の専門家、センサーメーカーやシステムベンダーなどの強みを組合せ、“急性疾患の早期発見”に取り組んでいる。

「病院や介護施設、ホテルなどの他業界からも、実現への期待の声をいただいています。海外の展示会でもコンセプトを発表したところ、“高齢化先進国の取り組み”として、世界からの関心も高いことを感じました。コロナ禍を経て、医療・ヘルスケアにおける住宅の担う役割はより大きくなると考えています」(藤本)

一方、ソーシャルイノベーション事業部の稲葉は富山市での新しいまちづくりプロジェクトに取り組んでいる。具体的には、人の流れや車の通行量、川の水位などまちのデータを取得し、可視化する構想を地域のキーパーソンに提案し、データ収集・分析のしくみ作りを推進した。

可視化することで、洪水対策や防災対策、スマート農業等の施策の効果も見える化できるようになる。課題を定量的に把握できるようになることで、課題解決を目指す新しい産学官連携が生まれるなど、産業の創出や拡大にも繋がっている。

「地域活性化の例は挙がるものの、実際に産業や雇用が生まれて税収が上がっている例はなかなか見聞きしなくて。本当の意味での地方創生を実現して、東京一極集中を是正したいという思いから始まった取り組みなんです」(稲葉)

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副社長 執行役員 稲葉想

稲葉はEUでの成功例を半年間研究。その後、行政や地元企業経営者や大学教授やメディアなど、まちを構成するキーパーソンを巻き込んで構想の実現に繋げた。この取り組みは、他の市町村にも応用が進んでいる。

22年前、「SDGs」という言葉が存在しない頃から、変わらぬ姿勢


あくまで、目的は社会課題の解決。かつ、“企業から提示された課題に対して答えを出す”という立ち位置では無い。解くべき課題を見つけ、どんな枠組みを作れば解決できるかを考えるところまでは手弁当で取り組むこともある。

その後、賛同してくれる企業を見つけてプロジェクトを立ち上げ、関連領域のパートナーと協働してプロジェクトを推進。成功例を横展開させていくことも大きな特徴だ。

なぜ、このような特殊な座組みのビジネスをイーソリューションズが実行できるのか。

まず、原点にあるのは代表取締役・佐々木の思いだ。

「佐々木は、ソフトバンク時代に多くの新規事業を立ち上げました。その時の経験から、『世の中に長く必要とされる事業を作りたい』と思いで起業をして。
今でこそ『SDGs』が叫ばれていますが、そんな言葉など無い22年前から社会課題解決のために事業を行なってきたのです」(稲葉)

そして、事業を続けることでノウハウが蓄積され、ネットワークが強化されていくことも大きな強みとなっている。

「プロジェクトが蓄積されるほど、『以前のあのプロジェクトを応用できる』というケースやフレームワークが増え、解決への道筋を考えやすくなります」(藤本)

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副社長 執行役員 藤本小百合

「成功例や失敗体験は教科書のような形でまとめているので、ノウハウが社内に蓄積されます。また、課題解決の協力を仰ぐパートナーとの関係性が深くなるほど、相手の要望を汲むことができるようになったり、『話を持ちかけるタイミングはいつがベストか』を掴みやすくなったりして。プロジェクトがスムーズに進むようになります」(稲葉)

業界トッププレーヤーの本気を引き出す、若者たちの志と思い


揺るがぬ組織の軸があるからこそ、イーソリューションズには社会課題解決を志す若者が集う。

12年目の稲葉は、リーマンショックの影響で内定を取り消された後、偶然インターンに合格したイーソリューションズにそのまま入社したという経緯がある。入社当初こそ「目の前のことで精一杯だった」ものの、課題解決のための種を蒔くところから花を咲かせるところまで、一貫して関われる点にやりがいを感じている。

また、思いに賛同してくれる課題解決のパートナーに出会えたときの喜びは、ひとしおだという。

「業界でナンバー1やナンバー2の影響力を持っている企業の経営層に、外から社会課題解決に向けた働き掛けができて、うまくいけば相手の本気の提案を引き出すことができる。これは経験としてすごくリッチですし、あらゆるリソースを組み合わせてインパクトのある事業をつくっていきたい人にとって、最良の環境ではないかと思います」(稲葉)

一方の藤本は、入社5年目。前職は国際会議の企画・運営を行なうNGO職員だ。組織の特性上、予算が決まっていたり、社会的に素晴らしいことをしてもインパクトが限られたりすることにもどかしさを感じていたという。

「社会的な価値を創出しながらパートナー企業や自社の売上に繋がる事業を手掛けることで、持続可能な仕組みをデザインするイーソリューションズのアプローチに共感して転職しました。

事業プロデュースを行なう上で意識しているのは、一緒に取り組んでくださるパートナーのミッションと、解決したい社会課題が重なるポイントを見出すこと。企業なら売上、研究者なら研究成果といった目的とリンクさせながら、課題解決に取り組むことに価値を感じてもらえるようなファシリテーションを心がけています」(藤本)

藤本は、事業プロデュース以外に組織づくりの面白さも実感している。というのも、イーソリューションズでは事業部のメンバーが採用や広報の戦略、生産性向上のための施策を考えてPDCAを回す「事業部運営」という考え方が浸透しているからだ。主体的に解くべき問いを見つけ解決に動く姿勢は、組織運営にも表れている。

利益と公益の両立を加速させる、“CSVの触媒”として


常に社会課題解決にアンテナを張っている彼らに、現在注力しているテーマについて聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

「たとえばスマートシティの実現が進むことに比例して、サイバー攻撃の脅威が増し、手当てをしなければいけないように新しい社会課題は次々と生まれてきます。

このように、未来を予想してテーマ研究に取り組みながらも、国際会議や日本の成長戦略で掲げられた社会課題に、確実に対応していくことが大切で。3年前も今とは全く違うテーマに取り組んでいましたから」(稲葉)

「地球温暖化が重要な問題らしい」、「新型コロナウイルスの感染拡大が大変だ」とただ嘆くだけでは終わらない。今できることは何か、誰とどのように協働したら課題が解決できるかを考えて、即座に主体的に動く。イーソリューションズはこうした姿勢を持ち続けているのだ。

「代表の佐々木がよく、『イーソリューションズはCSV(Creating Shared Value: 事業を通じた社会ニーズや課題への取組によって社会的価値の創造と経済的な価値の創造を両立させること)の触媒なんだ』と言っていて。企業にとっては、売上をあげることと事業活動を通して社会的な価値を作ることの両方が大事ですよね。

私たちが事業プロデュースを行なうことによって、その両立を加速させられたらと思います」(藤本)

“新1万円札の顔”となる渋沢栄一はかつて、企業の利益と公益の追求の両方が重要であるという「道徳経済合一説」を説き、実現に奔走した。現代のイーソリューションズの姿は、当時の渋沢と重なるように感じる。

さまざまなテーマに取り組むチームが増えるほど、あらゆるプレーヤーの本気を引き出し繋げられるメンバーが増えるほど、網羅的に社会課題を解決していくことができる。そして、社会課題解決の先に日本の明るい未来が開けていく。

イーソリューションズはこれからも、ともに“CSVの触媒”となる仲間を集めながら、持続可能な社会づくりを先導していくのだろう。

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