兵庫県は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策として、休業要請に協力した事業者への支援金の支給や中小企業の資金繰り支援などを盛り込んだ事業規模で、総額3900億円に上る補正予算案をまとめました。
県は、新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けた緊急経済対策を盛り込んだ補正予算案をまとめました。
この中では、県の休業要請に協力した事業者に対して、中小企業に一律100万円、個人事業主に一律50万円を支給するなどとした「経営継続支援事業」に91億3100万円を計上しています。
また、売り上げが減少した県内の中小企業の資金繰り支援として、3000万円を上限に3年間、無利子で融資するなどとした制度を創設し、このために3590億7800万円を確保します。
さらに、医療体制や検査体制の強化のため、人工呼吸器や陰圧装置などの機器の購入や、PCR検査の自己負担分を公費で賄うための費用、それに、軽症の人や症状のない人を受け入れる宿泊施設の借り上げなどの経費として、合わせて50億8700万円を計上します。
補正予算案の事業規模は総額3916億円余り、このうち財政支出はおよそ300億円で、補正予算としては阪神・淡路大震災直後を除くと過去最大規模となります。
県は、この補正予算案を今月24日の臨時県議会に提出することにしています。
【井戸知事“厳しいが事業継続を”】
兵庫県の井戸知事は記者会見で「今回の補正予算案は、医療体制の強化、県民生活の不安解消、事業の元気づくり対策の3つが柱だ。厳しい時期が1か月や2か月続くかもしれないが、事業を継続してもらい、乗り越えていこうというメッセージを伝えたい」と述べました。
【緊急経済対策】
今回の補正予算案の柱は、売り上げが減少する事業者への支援や地元の産業振興などといった緊急経済対策です。
〈休業支援〉
県の休業要請に協力する事業者に対して、中小・零細企業に一律100万円、個人事業主には一律50万円を支給します。
さらに、休業要請の対象外ではあるものの営業時間の短縮などを求められている飲食店や、集会施設を休業にするよう求められているホテルや旅館については、中小・零細企業に一律30万円、個人事業主に一律15万円を支給します。
あわせておよそ2万9000の事業者が対象になり、来月中には支給を開始したいとしています。
さらに、売り上げが減少している飲食店や宿泊施設などを対象に「がんばるお店お宿応援事業」として、テイクアウトや新商品開発などの事業に、10万円を上限に補助する取り組みも始めます。
〈中小企業へ無利子融資〉
売り上げが減少した県内の中小企業の資金繰りも支援します。
一定の売り上げの減少がある事業者を対象に3000万円を上限に3年間、無利子で、融資する制度を新設し、そのために3590億7800万円を確保します。
〈農業支援〉
消費の激減で打撃を受けている「神戸ビーフ」などを生産する農家への支援も強化します。
もともとある国と農家が資金を積み立てて、農家の赤字分の9割を補填(ほてん)する制度で、今後、農家分の積立金に不足が生じた場合、その分を県が無利子で貸与します。
春キャベツやタマネギといった指定された野菜の価格が基準よりも下落した際に、一部を補填する制度の充実も図るとしています。
【医療体制の強化】
〈検査・外来体制強化〉
「検査がなかなか受けられない」との指摘が上がっているPCR検査の体制を強化します。
県の検査施設となっている健康科学研究所で受けきれない検査をほかの病院などに委託し、そこでの検査にかかった費用のうち、保険適用された自己負担分を公費で負担するために5500万円を計上します。
また、症状を訴える患者などが受診する「帰国者・接触者外来」を新たに10の医療機関に設置します。
感染者がまん延し、臨時の外来窓口を設置する場合に備え、「陰圧テント」を20の施設に配備できるよう必要な予算を確保します。
〈医療体制強化〉
不足している医療機器などの購入に16億円余りをあてます。
人工呼吸器や人工肺、簡易陰圧装置、防護服、消毒液の購入を急ぐ方針です。
新型コロナウイルスの患者の診療のため、医師や看護師をほかの医療機関に派遣した病院などに対し、医師は1人あたり月125万円、看護師は月50万円を助成します。
また、入院治療を行う医療機関に対し、人件費などを支援します。
〈軽症者宿泊施設〉
軽症や症状のない患者を受け入れる宿泊施設の確保などには9億円余りを計上します。
民間のホテルなど700室を確保し、医師や看護師、心のケアを行う精神保健福祉士を派遣します。
患者の食費や、病院や自宅との搬送にかかる費用も公費で負担するほか、マスクや体温計などの備品も購入します。
【感染拡大防止策】
〈マスク整備〉
マスク不足が深刻となる中、障害者施設や介護施設、保育所、幼稚園などのマスクの購入支援に10億6000万円余りを計上します。
県立学校や外国人学校でもマスクや体温計、消毒液の購入にかかる費用の半分を公費で負担します。
〈感染防止の改修や整備費〉
障害者施設や、介護施設、児童福祉施設で、感染の疑いのある入所者が出た場合に備え、個室を設けるための改修費を支援します。
さらに、介護施設の簡易陰圧装置や換気設備の設置、通所サービスを訪問介護などに切り替えた場合の余分にかかる経費の支援も行います。
【生活困窮者支援】
〈生活福祉資金の拡充〉
収入が減少し、当面の生活資金が必要となる人に最大で20万円を貸し付ける制度を新型コロナウイルスで収入が減少した人も使えるようにします。
〈住居確保給付金〉
また、収入減少で家賃が支払えなくなり住む場所を失うおそれがある人に対しては、世帯に応じた一定額を原則3か月間、支給します。
さらに、休業要請の対象となったインターネットカフェが利用できなくなり、住まいがなくなった人を対象に、無料で県営住宅を提供するとしています。
〈高校生等少額給付金〉
新型コロナウイルスの影響で保護者が失職するなどの収入が非課税世帯相当にまで減った生徒に対して、最大で13万8000円の奨学給付金を支給します。
また、公立高校の授業料を減免するほか、私立学校にも授業料の減免補助を行います。
【休校中の教育支援】
学校の臨時休校が続く中、生徒の学習支援などにも取り組みます。
県立高校などにウェブカメラや光回線などを整備するとともに、家庭にインターネット環境のない生徒には、端末を貸与し、遠隔で授業ができる環境を整える費用としておよそ4億5000万円を計上します。
また、県立大学では、国家試験などを控える学部、学科を中心に同様の取り組みを行うとしています。
さらに、小中学校などの臨時休業に伴う補習を支援するため、学習指導員を配置するほか、児童、生徒の心のケアのため、SNSを使った相談を受け付ける時間を拡充します。
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April 20, 2020 at 01:32PM
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