大阪府和泉市のだんじり彫刻師、飯坂秀太さん（33）は、自らの木彫りの作品をデジタルデータに変換してVR（仮想現実）空間に持ち込み、拡大や縮小などリアルでは不可能な変化を可能にするなど、アートとテクノロジーの可能性を模索している。彫刻師ユーチューバーでもある飯坂さんの「芸術再編」が注目される。
飯坂さんは、高校生の時にだんじり彫刻に出会い、卒業と同時に彫師に弟子入り。10年の修業期間を経て2015年4月に独立、「彫刻飯坂」を開業した。今年、羽曳野市尺度のだんじり新調に初めての彫刻責任者として参加。10月の祭礼でそのだんじりがデビューする予定だ。
「歴史の長い芸術や彫刻を、今生きている自分がどう捉えて再編し、現在の需要に応えられるものを生み出せるか」と考え、立体的なVR彫刻を思いついた。閲覧者はゴーグルを装着、コントローラーを持ち、迫力ある作品が展示された仮想ミュージアムを歩き回る。出張体験サービスも行っている。
17年春から、彫刻師ユーチューバーとしても活躍。「道具の手入れ」「のみを入れる」「だんじりの龍の顔を復元」など、作業風景や作品紹介を行う動画約40本を配信している（https://www.youtube.com/、「彫刻飯坂」で検索）。【高橋望】
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March 06, 2020 at 12:46PM
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