愛する人との一大イベントである結婚式。何か月も前から準備をしてきたのに……
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、このまま結婚式を開くか、それとも延期すべきか、カップルたちが頭を悩ませています。招待客への感染が心配で延期を決めたカップルもあれば、予定通り実施するカップルも。結婚情報サービス会社が結婚式を控える人々に行った調査では、「迷っている」との回答が3割強を占め、判断の難しさが現れています。
「式を挙げられるのかな」
「家族や友人が安心して参加できる結婚式にしたかったので、延期することにしました」と語るのは、千葉県在住の女性会社員(31)です。
彼女は昨秋、交際していた男性と入籍。今年3月中旬に予定していた結婚式に向け、着々と準備を進めていました。ところが今年に入り、新型コロナウイルスのニュースが連日報じられると、自分の結婚式で感染が広がる恐れもあるのでは、と次第に不安が増大。夫とも相談の上、式の約2週間前に式場側に延期を申し入れ、7月中旬に日程を変更しました。なお、延期にともなう追加費用は発生しなかったそうです。
「7月に感染の拡大が収まっているのかどうかは見通せないので、まだ不安です。ホントに式を挙げられるのかな」と女性は不安感も見せましたが、「プラスに考えれば、準備期間が増えたとも言えますから、7月の式をより充実したものにできるよう、しっかりと準備を整えます」と前向きに語りました。
3月、半数以上が「延期」
ホテルや式場には、この女性のように、延期を検討する人からの相談が寄せられています。京王プラザホテル(東京都)では、2月の時点で3月に披露宴を予定していた方から相談が入りはじめました。中には、実際に延期にいたるケースもあるとのことです。
アプリや公式サイトで結婚情報を提供するオリジナルライフは3月7~10日、今年12月までに結婚式を開く予定のユーザーを対象にアンケート調査を行いました(回答は378件。一部2月挙式の人も含む)。その結果、結婚式を「延期した」が30.0%、「実施する(した)」が37.4%、「まだ迷っている」が32.6%と、3つの選択肢がおおむね同程度の割合に分かれました。なお、3月挙式予定の回答者に限れば、「延期した」が51.4%でした。
延期を決めた理由としては、「ゲストへ感染することへの不安」「招待客に飛行機や新幹線などを使って遠方から来る方、高齢者や小さなお子さんがいるため」など。一方、実施の理由で多かったのが「膨大なキャンセル料がかかるため」です。たとえ延期でも、式の間際になるほどキャンセル料が高くなる場合ほど、決行した人が多いようです。
挙式をあげた人たちも、式場側にアルコール消毒液の設置や定期的な換気を要請するほか、自らも招待客への再度の出欠確認や式でのマスク着用を可能にするなど、なんらかの対策を取ると回答しています。
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