
直木賞受賞作「蜩(ひぐらし)ノ記」などの歴史・時代小説で知られる作家、葉室麟(はむろりん)さん(1951~2017年)が、デビュー間もない頃に書いたとみられる未発表小説が見つかった。現代の若者が明治初期にタイムスリップする歴史ファンタジーで、葉室さんが生前、実家に預けていた荷物の中から昨年、遺族が確認した。
タイトルは「約束」。完成稿としてA4判の紙123ページに印字され、封筒に収められていた。高校生ら4人の男女が雷に打たれて時空を超え、西郷隆盛や大久保利通らのそばで西南戦争に至る激動の時代を目撃していくストーリーだ。
2005年にデビューした葉室さんは07年に「銀漢の賦(ふ)」で松本清張賞、12年に5回目のノミネートで直木賞を受賞。「約束」では既に、デビュー以降のペンネーム「葉室麟」を使っている一方、歴史小説にファンタジー要素を入れ込むなど作風を模索するような面もうかがえ、清張賞受賞前に書かれたとみられる。
原稿を発見した長女(39)は、「晩年まで書き続けた明治維新をテーマとしており、父の作家としてぶれない姿勢を感じた。葉室麟の歴史観に改めて触れてもらえたらうれしい」と話す。同作は12月7日、文春文庫から発売される。
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