Sunday, October 10, 2021

柳家小三治さん「極楽か地獄か、落語の世界の閻魔さまみたいな人だった」…長井好弘さんが追悼 : エンタメ・文化 : ニュース - 読売新聞

柳家小三治さん「極楽か地獄か、落語の世界の閻魔さまみたいな人だった」…長井好弘さんが追悼 : エンタメ・文化 : ニュース - 読売新聞

 人間国宝の 噺家(はなしか)柳家小三治(やなぎやこさんじ) さんが7日に81歳で亡くなった。読売新聞オンラインのコラム「長井好弘’s eye」を連載する演芸評論家、長井好弘さんが10日、小三治さんの思い出を語った。

 訃報を聞いて、最後に生で聴いた落語会でのことを思い出した。今年の7月23日。CD集の発売に合わせて有楽町の朝日ホールで行われた記念の会で「 (にしき)袈裟(けさ) 」を演じ、仲入り後に制作プロデューサーの京須 偕充(ともみつ) さんと行った対談だった。

 「俺は今できることをやるしかない。それが俺の高座です」――。

 悲鳴にも似たその言葉に、人間国宝の大看板といえども、老いの中でできることは確実に少なくなっているのだ、と感じさせられた瞬間だった。

 長年の演芸記者生活の中で私にとって小三治さんは大きな壁、いや、関所みたいな存在だった。インタビュー取材などで質問すると、よく切り返された。

 「君はどうしてそんな質問をしたのか」

 「僕に何を語らせようとしているのか」

 新聞記者時代、新社屋内に完成したホールの開場記念に行った連続落語会「至高の落語」にゲストの一人で来ていただいた時にも「長井くん、『落語の至高』とは何だい?」ときた。ありったけの思いをぶつけて答えたら「それなら、それでいい」。ホッとした。

Adblock test (Why?)



2021-10-10 12:28:00Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiNmh0dHBzOi8vd3d3LnlvbWl1cmkuY28uanAvY3VsdHVyZS8yMDIxMTAxMC1PWVQxVDUwMTE0L9IBAA?oc=5
Share:

Related Posts:

0 Comments:

Post a Comment