
5日朝から神戸市のホテルオークラ神戸で指されていた第69期将棋王座戦(日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)五番勝負の第4局は、後手の永瀬拓矢王座(29)が午後8時11分、122手で木村一基九段(48)を下した。対戦成績3勝1敗で防衛を決め、王座戦3連覇を達成した。
持ち時間各5時間のうち残りは永瀬王座18分、木村九段0分。
将棋界には8つのタイトルがあり、渡辺明三冠(37、名人・棋王・王将)、藤井聡太三冠(19、王位・叡王・棋聖)、豊島将之竜王(31)、永瀬王座が「4強」といわれる。永瀬王座はタイトル防衛で4強の一角を維持した。対局終了後、永瀬王座は「(シリーズは)難しく、苦しい将棋が多かった。勝てた要因はまだよくわからないが、結果を出せたのは良かった」と話した。木村九段は「自分でも分かるミスが多かった」と振り返った。

第2、3局に続き3度目の相掛かりに進んだ本局は、序盤早々から激しい戦いに。「先手の桂得に対し、後手がどれだけ端でポイントをあげられるか」(解説の服部慎一郎四段)が焦点となった。
木村九段の5五角(49手目)に対し、永瀬王座は9七歩成と端から攻めかかる。続く9八角~9六歩に、先手は4四角からの飛車角交換後に9一飛と打ち込むが、「打ちにくいとみられていた9二角が味の良い攻防手」(服部四段)で王座がペースを握った。
その後、8七角成と角を切り飛ばし、9七歩成で、と金をつくった王座は6四香から先手陣に攻勢をかける。8二銀打(80手目)の竜・飛車両取りもかかり、手堅い指し回しで王座が押し切った。
〈指し手〉▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲9六歩△5二玉▲4六歩△9四歩▲2四歩△同 歩▲同 飛△2三歩▲2八飛△8六歩▲同 歩△同 飛▲7六歩△1四歩▲1六歩△7六飛▲8二歩△9三桂▲8一歩成△同 銀▲9五歩△8五桂▲2五飛△8四歩▲8七金△7四飛▲6八玉△2四歩▲6五飛△3四歩▲8六歩△8八角成▲同 金△4四角▲6六角△9五歩▲4四角△同 飛▲8五歩△9六歩▲5五角△9七歩成▲同 香△同香成▲同 金△9六歩▲8七金△9八角▲7八銀△9七歩成▲同 桂△9六歩▲4四角△同 歩▲9一飛△9二角▲6六飛△8七角成▲同 銀△9七歩成▲7八銀△6四香▲7六飛△8八と▲6九銀△5五桂▲5八銀△6五角▲7三飛成△3八角成▲同 金△8二銀打▲4一角△4二玉▲5四桂△3三玉▲6三竜△9一銀▲5九玉△7八飛▲6九香△6七香成▲6八歩△5八成香▲同 玉△5二銀▲同 竜△同 金▲同角成△5四歩▲5六角△2二玉▲3四馬△2三金打▲4四馬△3三歩▲2五歩△7九飛成▲2四歩△同 金▲2五歩△6六桂▲4八玉△6九竜▲3六歩△2九竜▲2八金打△5八飛▲3七玉△5七飛成▲4七香△5六竜▲2九金△3四金 まで122手で永瀬王座の勝ち
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2021-10-05 12:29:17Z
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