ダルシー・リー、BBCニュース

画像提供, Reuters
米ファイザー製と英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンについて、2回の接種を完了すればインドで確認された変異株にも効果があることを示す研究結果が22日、公表された。
この研究はイングランド公衆衛生庁(PHE)が実施したもの。それによると、ファイザー製かアストラゼネカ製ワクチンのいずれかを2回接種した場合、インド型変異株に対し、英ケント州で特定された変異株に対するものと同程度の予防効果が得られるという。
ただ、どちらのワクチンも1回目の接種から3週間が経過すると、インド型変異株に対する効果は33%にとどまった。一方で英ケント型の変異株に対しては50%の効果が示された。
マット・ハンコック英保健相は「画期的な」研究結果だと述べた。
PHEは、入院や死を防ぐのにワクチンがさらに効果を発揮するはずだと評価した。
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ワクチンの有効性は
ファイザー製ワクチンでは、2回目の接種から2週間後の時点でインド型変異株の発症を88%防ぐ効果が示された。これに対し、英ケント型の変異株に対しては93%の効果がみられた。
アストラゼネカ製の場合は、インド型変異株に対しては60%、イギリス型の変異株に対しては66%の効果が示された。
PHEは2回目の接種後の効果に差があるのは、アストラゼネカ製の2回目の接種開始が、先に使用が承認されたファイザー製よりも遅かったことが要因かもしれないと説明した。
また、アストラゼネカ製ワクチンで最大の予防効果を得るには時間がかかることが、ほかのデータで示されているとした。
この研究は4月5日から5月16日までの期間で、ゲノム配列が解析された約1万2675件を対象に実施された。このうちインド型変異株「B.1.617.2」の症例はわずか1054件だった。
インドで新たな変異株が出現して以降の期間を網羅するため、4月5日からすべての年代のデータを調査した。
PHEによると、インド型による重篤症状への効果を推定するには十分なデータがないという。
PHEのコンサルタント医療疫学者で同研究の筆頭著者のジェイミー・ロペス・バーナル博士は、1回目の接種のデータの方が、2回目の接種データよりも信頼性が高いと述べた。
「1回の接種を受けた人の方が人数が多いので、1回目の接種の効果については、中程度に確認できている。2回目の接種の効果については、確認の程度がまだ低い」
一方で、PHEの新型ウイルス感染症COVID-19戦略対応ディレクターのスーザン・ホプキンス教授は、接種効果を示すデータの傾向は「非常に明確」で、「正しい方向」に向かっているとした。
イングランドではこれまでに5000万回分以上の新型ウイルスワクチンの接種が行われている。3100万人以上が1回目の接種を、1800万人以上が2回目の接種を完了している。
イギリスでは5月9日までのワクチン接種によって、約1万3000人の死や3万9100人の入院を防ぐことができたと、PHEは分析している。
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