新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が、来月20日まで延長される見通しになった。書き入れ時を迎える業界や、結婚式を間近に控えた人からは不安や戸惑いの声が漏れた。先の見えない「我慢」に耐えかね、営業を再開した飲食店もある。
「梅雨の時期こそが我々の出番なのに……」。東京都台東区の洋傘メーカー「ワカオ」代表の若尾俊行さん(49)は宣言の再延長方針を聞き、表情を曇らせた。
1938年創業の老舗で、熟練の職人が数百種類の傘を作る。コロナ禍で卸先の衣料品店の客が減り、昨年の売り上げは2019年と比べて3割減になった。
雨の多い6月の売り上げは年間の3割に上る。若尾さんは「緊急事態宣言が6月まで延びるとは思っていなかった。外出自粛が続けば、業績への影響は避けられない」と肩を落とした。
来月27日に都内での結婚式を控える台東区の病院職員の女性(28)。当初は3月に予定していたが、緊急事態宣言が発令された1月に延期を決断した。出席予定だった友人や学生時代の恩師らにわびながら、日程の変更を伝えたという。
宣言が再延長されることになり、「出席者にこれ以上迷惑をかけられないので、式の再延期はできない。式までに何とか宣言が明けてほしい」と祈った。
今回は、出席者を当初の半分の50人程度に絞った。披露宴では、感染防止のため、テーブルでのお酌や余興は控える。女性は「最近は気がめいることが多い。来てくれた人たちに楽しんでもらえるようしっかり準備したい」と語った。
都は酒類を提供する店に休業を要請している。ただ、長引く宣言にたまりかね、営業再開に踏み切る店もある。
台東区上野のアメ横商店街では、宣言発令翌日の4月26日から休業していた立ち飲み屋が、今月13日から営業を再開。27日夕方も、酒を飲む客の姿があった。
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