シュトゥットガルト出身の名選手たち [写真]=Getty Images
20日に行われた欧州各国リーグで、日本人選手が大活躍を見せた。プレミアリーグでサウサンプトンの南野拓実がチェルシー相手にゴールを挙げると、ブンデスリーガではフランクフルトのMF鎌田大地が王者バイエルン相手に1ゴール1アシストをマーク。エールディヴィジでも、ズウォレのDF中山雄太がゴールを決めた。
ビッグゲームでの活躍は、選手の価値を一段と高めてくれる。一方、シーズンを通して好パフォーマンスを発揮することもまた、評価上昇への道筋だ。
今シーズン、ヨーロッパで最も活躍している日本人選手と言えば、シュトゥットガルトに所属するMF遠藤航の名前が挙がるだろう。ブンデスリーガ初挑戦ながら、ここまで全22試合に先発出場。第22節終了時点で、デュエル勝利数は337回とリーグ最多を誇っている。最近ではキャプテンマークを巻いてピッチに立つ機会も多く、完全にチームの中心選手となっている。
そんな遠藤が所属するシュトゥットガルトは、数多くのスター選手を輩出した“育成の名門”として知られている。イギリスメディア『Squawka』は、シュトゥットガルトで育った現代の名手9名を紹介。実に豪華な顔ぶれが並んだ。
※カッコ内は現所属クラブと代表チーム
◼︎GKベルント・レノ(アーセナル/ドイツ代表)
アーセナルの守護神を務めるレノは、シュトゥトガルトの下部組織出身。2003年に11歳で入団し、2011年にはトップチーム昇格を果たしたが、レヴァークーゼンで正GKを務めていたレネ・アドラーの負傷離脱を受けて、2012年1月に急遽移籍した。シュトゥットガルトのトップチームでは1試合も出場していない。
トーマス・トゥヘル監督就任を機に、チェルシーでレギュラーに返り咲いたリュディガー。その彼がプロデビューを飾ったクラブが、シュトゥットガルトである。2012年から在籍すると、2015-16シーズンにはローマへレンタル移籍。着実に評価を高めて、2017年には3000万ポンド(現在のレートで約44億円)を上回る移籍金でチェルシーに加入した。
2018年のロシアW杯優勝メンバーであるパヴァールは、異色のキャリアを誇る。18歳のときにリールでリーグ・アンデビューを果たすも、1年半後に当時2部に在籍したシュトゥットガルトへ移籍。カテゴリーは下がったが、海外で揉まれることでフランス代表入りを果たし、バイエルンでも先日、世界王者に輝いた。
今やバイエルンで不動の存在となったキミッヒも、シュトゥットガルトの卒業生だ。ただし、ブレイクのきっかけとなったのは、武者修行先となったライプツィヒ。ラルフ・ラングニックから才能を見初められると、チームの中心選手として活躍し、バイエルン加入後にはジョゼップ・グアルディオラ監督の寵愛を受けた。結果論に過ぎないが、シュトゥットガルトにとって逃した魚は大きかったと言えそうだ。
◼︎MFサミ・ケディラ(ヘルタ・ベルリン/元ドイツ代表)
今冬にヘルタ・ベルリンと契約を交わし、10年半ぶりの母国復帰を果たしたケディラにとって、シュトゥットガルトは生まれ故郷であり、プロデビューを飾ったクラブでもある。2006-07シーズンにはブンデスリーガ制覇に貢献。今月13日に行われたブンデスリーガ第21節では、退団して以降初めての古巣戦に臨んだ。
ドイツ代表歴を持つルディは、兄フロリアンと共にシュトゥットガルトの下部組織で育った。2008年にはプロ契約を締結し、トップチームデビュー。しかし、2010年にホッフェンハイムへ移籍して以降は、敵として対戦し続けている。
ニャブリもシュトゥットガルト生まれ。同クラブの下部組織には5年間在籍したが、16歳でアーセナルと契約を結んだため、トップチームでの出場歴はない。ただユースチーム時代にはキミッヒと共にプレーし、バイエルンで再会した。今夏開催予定のEURO2020でも活躍が期待される。
MF鎌田大地とMF長谷部誠の同僚であるコスティッチは、オランダのフローニンゲンを経由して、2014年にシュトゥットガルトに加入。同クラブでは、DF酒井高徳(現ヴィッセル神戸)とも一緒にプレーしている。2016年にハンブルガーSVへ移籍した際には、当時のクラブ史上最高額となる移籍金1400万ユーロ(現在のレートで約18億円)が発生した。
キミッヒと同じようなキャリアを歩んでいるのがヴェルナーだ。シュトゥットガルトで育つも、チームの2部降格を受けて、ライプツィヒに移籍。そこでラングニックやユリアン・ナーゲルスマンといった一流監督の指導を受けて、ワールドクラスへの仲間入りを果たした。昨夏のチェルシー移籍の際には、シュトゥットガルトの先輩であるリュディガーから助言を受けたという。
(記事/Footmedia)
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