
2006年にアカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされ、世界的に評価を受けたデンマークの名匠スサンネ・ビア監督の「アフター・ウェディング」のハリウッドリメイク。本作「秘密への招待状」では、オリジナルの男性2人を女性に変更している。 【「秘密への招待状」の場面写真をもっと見る】
インドで孤児たちの救援活動に人生を捧げるイザベル(ミシェル・ウィリアムズ)は、施設の維持費を集めるために日々駆け回っていた。そんな彼女のもとに多額の寄付の話が舞い込む。その条件はメディア会社を経営する支援者テレサ(ジュリアン・ムーア)にニューヨークで会うこと。一刻も早くインドに戻りたいイザベルを強引に娘の結婚式に招待するテレサ。 寄付金のために結婚式に出席したイザベルは、テレサの夫を見て愕然とする。21年前にいさかいがもとで別れた恋人オスカー(ビリー・クラダップ)だった。そして花嫁はオスカーとの間に生まれた自分の娘だと気づく。結婚式をきっかけに、家族の衝撃的な真実と秘密が明かされる──。 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点) ■渡辺祥子(映画評論家) 評価:★★★ デンマーク映画の男女をとり換えたリメイクは、生みの母育ての母、の話に衝撃の事実も見せて無事に落ち着く。丁寧に作られて悪くはないけどアメリカ製になるとデンマーク製の硬質な感触が消えて普通になったのはなぜ?
■大場正明(映画評論家) 評価:★★★ オリジナルを観ていれば秘密がわかってしまうが、男女の立場が逆転し、女性が頼るのではなく決断を迫られる展開は現代的。しかも男女の決定的な違いが影響して、過去が重みを増し、娘との複雑な関係が浮き彫りになる。 ■LiLiCo(映画コメンテーター) 評価:★★★★ テキパキ働く女性は好き。キツさもあるけどしっかりと自分のやりたいことを伝えられる人はカッコいい。ややこしく感じる人間関係の末の複雑で悲しい現実。そしてハッと気づく主人公の愛溢れる気持ちに感動が増す。 ■わたなべりんたろう(映画ライター) 評価:★★★ 元の映画が素晴らしいだけに果敢なチャレンジだが、出演俳優のクオリティーの高さもあって水準はクリアして見応えあり。ジェンダーを変えたことにより、違った趣を出すことに成功。ミシェル・ウィリアムズが光っている。 (構成/長沢明[+code]) ※週刊朝日 2021年2月12日号
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