アメリカの連邦通信委員会(FCC)は緊急通報用電話番号「911」への接続がうまくいかなかった場合に、通信事業者に罰金を科しています。FCCに報告により2021年12月には4つの通信事業者に対して合計600万ドル(約6億8000万円)以上の罰金が科されたことが明らかになりました。
Four Companies Settle FCC Investigations of Compliance with 911 Rules | Federal Communications Commission
https://www.fcc.gov/document/four-companies-settle-fcc-investigations-compliance-911-rules
アメリカでは一部地域を除いて「911」に電話をかけることで警察・救急・消防といった緊急性の高いサービスを受けることができます。この「911」への電話が失敗すると重大な事故につながる可能性があることから、FCCは「911」との通信に関する規則を制定し、通信事業者に対して「911」への安定した接続の確保を求めており、規則に反した際に罰金を科しています。
2021年12月に4つの通信事業者に対してFCCが科した罰金の内訳は以下の通り。
・AT&T
2020年9月28日に「911」への通信が停止した際に911コールセンターへ報告しなかった件に対して16万ドル(約1800万円)の罰金。さらに同日に発生した別の障害について30万ドル(約3400万円)の罰金。
・CenturyLink(Lumen Technologies)
2020年9月28日に「911」への通信が停止した際に911コールセンターへ報告しなかった件に対して380万ドル(約4億3000万円)の罰金。
・Intrado
2020年9月28日に「911」への通信が停止した際に911コールセンターへ報告しなかった件に対して175万ドル(約2億円)の罰金。
・Verizon Wireless
2020年5月7日に発生した「911」との通信障害に対して27万4000ドル(約3100万円)の罰金。
今回の発表の際に、FCC委員長のジェシカ・ローゼンウォーセル氏は「通信事業者は可能な限り『911』への通信停止を防ぎ、停止した場合には911コールセンターへ迅速かつ十分な通知を行うことが重要です」と述べています。
なお、2021年11月には、T-Mobileが2020年6月に発生した大規模な通信障害の際に「911」への通信が停止したことを受けて、FCCから1950万ドル(約22億円)の支払いを言い渡されています。
FCC Reaches $19.5M Settlement of T-Mobile 911 Outage Investigation | Federal Communications Commission
https://www.fcc.gov/document/fcc-reaches-195m-settlement-t-mobile-911-outage-investigation
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