Monday, December 27, 2021

甚だしいとは? 正しい意味や使い方、類義語、英語表現などを解説 - マイナビニュース

「甚だしい(はなはだしい)」とは「普通の領域をはるかに超えている」という意味を持つ言葉です。度が過ぎた出来事や言動などに対して使われ、限度を超えた出来事を非難する意味あいも含まれた表現です。本記事では甚だしいの意味や使い方、類義語などを解説します。

甚だしいの意味

甚だしいとは普通の領域をはるかに超えて、度が過ぎていることを指す言葉です。「甚だしい」が正式な表記であり、「甚しい」は誤りです。

名詞の前に置くと「程度が大きい」「非常に」というニュアンスで使うことができます。普通から行き過ぎていることに対して、憤りを感じたり非難したりする場合に使われる言葉で、一般的に肯定的な意味では使われません。

対象を咎める意味を持つ

甚だしいという表現には、特定の対象を咎めるようなニュアンスが含まれています。度が過ぎていることに対して、憤りを覚えたりマイナスな感情を抱いていたりする場合に強調する表現として使われます。

古来より使われてきた表現

甚だしいは「甚だし」として、古来より現在と同じ意味で使われてきた言葉です。「甚だ」という副詞も古くから使われています。

甚だしいの類義語

甚だしいの類義語を紹介します。

著しい

「著しい(いちじるしい)」とは、「はっきりわかるほど顕著である様子」を意味します。明白で目立っている様子をあらわしています。

おびただしい

「おびただしい」とは「程度が激しい、ひどい」などを指す言葉で、甚だしいと近い意味を持っています。甚だしいとの違いは数や量に対して使われる点です。

すさまじい

「すさまじい」とは「ものすごいこと、程度が激しいこと」を意味する言葉です。甚だしいと同じような意味を持っており、呆れるほどひどいといった心情をあらわすこともできます。

異常

「異常」とは「普通と異なっていること、正常ではないこと」という意味です。「甚だしい」には普通の領域を超えているという意味がありますが、その結果として正常でなくなった状態が「異常」となります。

甚だしいの対義語

「普通の領域をはるかに超えている」、「度が過ぎている」を意味する「甚だしい」の対義語には「程よい」などがあります。

程よい

「程よい」は「ちょうどよい程度である」という意味になります。度が過ぎているという意味の「甚だしい」の対義語として使用できます。

甚だしいの使い方

甚だしいの使い方について解説します。

ある対象を非難する際に使用する

「甚だしい」は普通ではないことに対して否定的な意味を持つ言葉です。度が過ぎたことに対して非難する意味あいで使われます。

たとえば、「あなたの指摘は勘違いも甚だしい」と表現すれば、勘違いが度が過ぎている、ひどい勘違いであると、相手を非難するニュアンスとなります。

量に対しては使用できない

「甚だしい」は、数や量に対しては使用しません。たとえば、海岸に流れ着いた大量のゴミをみて「甚だしい量のゴミがある」というのは誤用です。ものすごい数や量に対して憤りを感じている場合は、甚だしいの類義語である「おびただしい」を使います。

いい意味では使用しない

「甚だしい」は、基本的にはいい意味ではなく、物事がマイナスな方向に度を超えている場合に使われる言葉です。素晴らしいことや優れていること対しては、「甚だしい」と表現しないようにしましょう。

「甚だしいにも程がある」

甚だしいことをより強調したい場合には「甚だしいにも程がある」と表現します。限度を超えていることに対して非難を強調する意味あいで使われます。

副詞「甚だ」の使い方

副詞の「甚だ」を形容詞にすると「甚だしい」となります。この「甚だ」とは極端で普通の状態を大きく超えている様子を意味します。甚だを活用した表現も多く存在します。

「甚だ疑問」という表現は特定の事柄に対して強く疑う気持ちがあることです。甚だしいと同様に悪い意味で使われることが多くなっています。

「甚だ遺憾」と表現した場合、「期待したようにならず心残りである、残念」という意味の「遺憾」を強調し、「物事に対しての抗議と、残念に思っている気持ち」をあらわす表現になります。物事に失望したという強い思いを表現する際などに使われます。

甚だしいの英語表現

甚だしいの英語表現は「extreme」です。「極端な、きわめて厳しい」という意味を持つ言葉です。「extreme cold (極寒)」や「extreme heat (酷暑)」など、普通の領域を超えることに対して使うことができます。

ほかには「巨大な、ずば抜けた」という意味の「enormous」も甚だしいの英語表現になります。「甚だ」のみを英語であらわす場合は、「非常に、大いに」という意味の「greatly」などが使えます。非難する意味あいよりも、肯定的に使われる言葉です。

「甚だしい」の意味を理解して正しく使いこなそう

甚だしいは普通の域をはるかに超えていることを意味します。度が過ぎていたり、限界を超えていたりする場合に使われます。古文にも登場する、昔から使われてきた言葉です。

肯定的な意味で使われるケースは少なく、何かを非難したり、憤りをあらわしたりする際に使われる表現です。度が過ぎた様子に対して使われる表現のため、間違って使用すると誤解をうむ可能性があります。意味を理解し、正しく使用しましょう。

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