新型コロナウイルスの感染拡大で、結婚式を計画していたカップルたちが頭を悩ませている。結婚情報誌「ゼクシィ」の調査によると、全国的に緊急事態宣言が出された2020年4~5月、北陸3県で予定されていた結婚式の約8割が延期を余儀なくされた。ホテルや結婚式場では人生の新たな門出を祝うべく「ウイズコロナ仕様」の式を提案している。
調査は北陸3県にある43の結婚式会場に聞き取る形で行った。サイトを運営するリクルートマーケティングパートナーズ(東京都品川区)によると、夏以降、延期や中止は減少しているが、式場側は、参列できない人に式を生配信するプランなどで知恵を絞る。
石川県津幡町の赤坂泰資さん(29)とつぐみさん(29)が結婚式の日時を決めたのは、19年秋。その後、新型コロナが世界的に拡大し、キャンセル料発生の時期をにらみながら実施と中止の間で揺れ動いた。
KKRホテル金沢(金沢市大手町)で20年11月にあった式では徹底した対策が行われた。参列者の複数回の手指消毒はもちろん、受付では芳名帳の代わりに、招待状に同封していた名前が書かれたカードを箱に入れてもらい、参列者同士の接触をできるだけ避けた。予定していた100人の招待客はほぼ県内在住のみに絞ったため、親族・友人を含め当初の半分になった。予定していた式とは違った形にはなったが「自暴自棄になって諦めかけた時期もあったが、本当に式を挙げてよかった」と喜ぶ。
このホテルでは、20年4、5月に予定されていた計15件の結婚式が全てキャンセルか延期になるなど大きな影響を受けて、対策を強化している。披露宴会場を従来より広めにし、参列者が自分のテーブル以外にお酌に回るのを控えるよう呼びかけるプレートを設置。新郎新婦と参列者との集合写真の撮影の場面でも、スタッフが客のカメラやスマートフォンを預かるのではなく、セルフ撮影用の用具を設置して利用を促している。
富山市岩瀬港町の料亭松月では「おうち結婚式」を提案。料亭で行う式と変わらず、自宅で人前式などを行う。担当者は「違いは全くない。コロナ禍で諦めかけている人にも可能な限り式をやりたい」と語る。
KKRホテル金沢の辰島康浩ブライダルマネジャーは、いつの時代も式の目的や本質は変わらないと指摘し「我々はあらゆる引き出しを持っている。いつでも相談に来てもらい、何かのヒントになれば」と話した。【井手千夏】
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