原作は、宮部氏が、構想に15年、執筆に9年もの歳月を経て完成させた超大作であり、ミステリーの金字塔と謳われる。原作は1990年代の公立中学校を舞台としているが、今回のWOWOWのドラマ版ではSNSが普及する現代の私立高校に置き換え、全8話という長編で宮部ワールドの世界観を描き出す。
一人の転落死からはじまる不可解な出来事。動揺する生徒、困惑する保護者、体裁を気にする教師、騒ぎ立てるマスコミやSNS。一体、誰が真実を話し、誰が嘘をついているのか。謎に満ちた衝撃の真相とは?
主演の上白石は、2012年にWOWOW『連続ドラマW 分身』にて女優デビューを果たし、以来、ドラマ、映画、舞台、音楽などさまざまなフィールドで活躍し、約9年ぶりのWOWOW作品に主演として帰ってくる。
一人の同級生の転落死に疑問を感じ、大人たちのさまざまな思惑に翻ろうされながらも“学校内裁判”で真実に迫るという役柄をどのように演じるのか。本作のオファーを受け、「私のデビュー作もWOWOWの作品ということもあり、勝手ながら原点のように感じていたので、このような形で戻ってこられてとてもうれしいです。『ソロモンの偽証』は(映画版の)公開時に映画館で観ており、同世代の役者の方々に刺激を受けた覚えがあります。今回お話をいただいて、この作品にまた新たな風を吹かせられたらいいなと思いました」と、心境を語っている。
すでに撮影は終えており、「脚本に並ぶ言葉がどれもとてつもない熱と力を帯びていて、発することで自分が負けてしまわないかと不安になるほどでした。藤野涼子は誰よりも責任感が強く、ひとりで多くのことを背負って生きる女の子です。彼女自身をどうにか救ってあげたいという一心で藤野涼子を生きようとしました」と述懐。
撮影時の様子を「今作はオリジナルとは異なり、高校生という年齢設定で物語が進んでいきます。高校生ならではの心の機微や葛藤を繊細に表現することを意識しました。私なりの藤野涼子としてのまなざしを感じていただけたらと思います。苦しい題材ではありますが現場は常に明るく、活気にあふれていました。素晴らしいチームでものづくりができたことを心から幸せに思います」と振り返っている。
視聴者に向けて、「さまざまなものが多く錯綜する中で、真実とは何か、偽りとは何か、正義とは何かを必死に問う物語です。真実にたどり着いた時、どんな光景が彼女たちを待っているのか、ぜひ見届けてください」と、呼びかけている。
制作チームは、2017年1月に放送された宮部原作『連続ドラマW 楽園』チームが再集結。権野元監督は「コロナ禍でさまざまな制約がある中、キャスト、スタッフには普段の撮影より時間もストレスもかかり大変だったと思います。ですが、結果としてはその押さえつけられたものへの反動で、これまでの作品では感じなかったタイプの熱のようなものが産み出され、画に映し出されています。今作は中心人物である高校生たちとそれを取り巻く大人たち、という近くて遠い世界を描かなければなりません。萌歌さんを始め出演者が、即興にも近い、今この場で感じたものを出し尽くせる現場を作ろうとしていましたが、考えていたより多くのものを逃すことなく捉えられたのではないかな、と自負しています」とコメントしている。
『連続ドラマW 宮部みゆき「ソロモンの偽証」』今秋放送・配信スタート(全8話※第1話無料放送)
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