
ゲストハウス式の結婚式場、ヴィラ・デ・マリアージュ(宇都宮市西原町)を運営するプリオウェディングスT&S(同)が企画した、式場で挙げない「旅する」結婚式が好評だ。両家の親族など大切な人を招き、想い出の地やあこがれの場所で式や食事会を開催する。新型コロナウイルスの感染予防の観点から、結婚式を延期するカップルが増える中、式場という「ハコ」ありきの提案ではないオリジナルの物語を演出し、ニーズを捉えている。
同社の「旅するウェディング&アニバーサリー」は昨年夏に始まった。当時、コロナ禍で結婚式を延期したカップルのための記念写真プランが多くの結婚式場で行われており、差別化を狙った。
コンセプトは「また帰りたくなる場所」。1000組以上の婚礼実績を持つ担当者が特別な日を演出。これまで、結婚する男女が初めて待ち合わせをした東京タワーの周辺で記念写真を撮影したり、世界的建築家がプロデュースした美術館で食事会を開いたりした。
企画を担当した藤田真理子さんは「お客さまの想いに寄り添い、お客さまに合わせて形を変えている」と説明する。コロナ対策として、式を行う旅先から当日の過ごし方、家族への感謝の伝え方などについてオンラインで打ち合わせを行うなど、安心安全の取り組みも万全だ。
式場というハコの枠を超えた企画だけあって、結婚式を挙げた約20件のうち約7割が首都圏などの県外在住者と、新たな市場を開拓している。
結婚式場業界におけるコロナ禍の影響は深刻だ。公益社団法人日本ブライダル文化振興協会によると、結婚式の延期などの影響による令和2年度の業界の経済損失は約9500億円という。各社はコロナ対策の徹底とサービスの拡充に知恵を凝らしている。
同社では、アウトドアホテルや、完全貸し切りの古民家、離島のレストランなどと提携し、魅力あるプランづくりを進めている。藤田さんは「今後は七五三などの記念日や家族のお祝いなどもプロデュースしたい」と話している。(鈴木正行)
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