ロマンティックで少しばかり不気味? 洗練されてモダンな都市ベルリンを舞台に、ギリシア神話に材をとった宿命の女の恋が語られる。都市開発研究者として博士号を持ち、博物館でガイドをするウンディーネ(パウラ・べーア)は、恋人のヨハネスから別れを切り出され、その失意が癒えないまま出会った潜水作業員のクリストフと新たな恋に落ちた。ウンディーネを水中に誘ったクリストフは何故か壁に刻まれた「UNDINE」の文字に驚くが、そのとき彼は巨大なナマズと共に湖底に沈むウンディーネを見て救出にかけつける。
『東ベルリンから来た女』(2012年)『あの日のように抱きしめて』(14年)などのクリスティアン・ペッツォルトが脚本を書いて監督した本作は、ギリシア神話に登場する水の精霊ウンディーネ、ときにはオンディーヌとも呼ばれて多くの創作者たちを魅了してきた水の精霊を現代に生きる女性に変えてその恋を描く。男が愛を裏切ったとき、彼は命を奪われ、ウンディーネは永遠に水に帰る。だが、現代の女と男ならば、その結末はどうなるのか?
『水を抱く女』公開中
監督・脚本:クリスティアン・ペッツォルト
配給:彩プロ
Text: Sachiko Watanabe Editor: Yaka Matsumoto Photos: © SCHRAMM FILM/LES FILMS DU LOSANGE/ZDF/ARTE/ARTE France Cinéma 2020
からの記事と詳細 ( 水の精“オンディーヌ”の神話を現代の恋愛物語として描く意欲作。『水を抱く女』【今月のプロ押し映画!】 - VOGUE JAPAN )
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