木製の玩具やインテリア雑貨を製造販売するKukkia(クキア、大阪市)は老舗節句道具メーカーの徳永鯉のぼり(岡山県和気町)と組んで、2018年から木製の現代風なひな人形を販売している。子どもの数の減少と、生活習慣の変化から、伝統的なひな人形の販売は低迷している中、このひな人形は毎年増産している。ひな祭りの持つ意義を伝えつつ、現代の生活習慣に合わせたデザイン性の高さが人気の秘密だ。(寺町幸枝)
「遊べるひな人形」というコンセプト
木製の玩具などを手掛けていたクキアは、OEM先として老舗節句道具メーカーの徳永鯉のぼりと縁ができたことをきっかけに、ひな壇のデザインに関わるようになった。近年、家に和室がないため、伝統的なひな壇やひな人形を欲しがらない人が増える中、同社はデザイン性の高い木製の商材の製造という強みを生かした提案をしてきた。
「ひな人形というと、1年に1度だけ、大切に飾りつけ、遠くから眺めるというイメージがあった。でも本当はもっと身近に感じてもいいはずだ」とは、同社広報の池上ちえさんの言葉だ。こうした思いが「遊べるひな人形」というコンセプトを生んだ。 クキアがデザインと製造を担う「PUCA」シリーズでは、木製のひな人形の体と頭の部分が磁石でつながり、取り外しも可能で、立ち雛と座り雛の2種類が楽しめる。3段飾りのベーシックなものに加えて、一昨年には木箱付きの「HAKO」が発表された。4段になった新商品はパーツを全て箱にしまえる上、飾る際は台子としても使用できる。
こうした製品を販売する徳永鯉のぼりは、クキアとのコラボ製品を展開したことで、これまでの販路とは違う「雑貨店」や「ギフトショップ」などを顧客に取り込むことに成功したという。
廃棄物を出さないというSDGsを意識した「木育」
2007年の海外展示会デビュー以来、クキアの提案する製品は、日本の多くの木製玩具にありがちな、染料がたっぷり塗られ、はっきりとした色味や風合いのものとは一線を画す。クキアのブランド「gg(ジジ)」も「kiko+(キコ)」も、塗料は木目が分かるように薄めに塗られている。インテリア雑貨店やブティックがこぞって並べたがるほどのデザイン力が特徴だ。 開業当初から世界に供給可能な生産量と品質を確保するため、産地としてベトナムを選んだ。材料に使う木材は、玩具作りに適した硬さや艶(つや)、密度を考慮し、ヨーロッパのブナの木を中心に調達している。
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