Friday, February 5, 2021

井端さん「若い阪神、脅威に」…ルーキー佐藤輝の剛に対して柔 2年目井上がフリー打撃で見せた“自分の形” - 中日スポーツ・東京中日スポーツ

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阪神・井上

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◇井端レーダー セ他球団の戦力分析

 コロナ禍により、取材が著しく制限されている中、各キャンプ地を視察できているのが侍ジャパン首脳陣だ。そこで本紙評論家でもある井端弘和内野守備・走塁コーチ(45)=強化本部編成戦略担当兼務に、ライバル球団のブレーク候補生のチェックを依頼。第1回は阪神・井上広大外野手(19)=右投げ右打ちだ。高卒2年目の大器が、井端さんをうならせた長所とは…。

 僕が宜野座キャンプを訪れたとき、フリー打撃ではドラフト1位の佐藤輝と井上が同組で打っていました。体格は佐藤輝が1メートル87、94キロで、井上は1メートル87、97キロとほぼ同じ。打球の質は左の佐藤輝は当たったらすごい剛とするなら、右の井上は柔と対照的でした。

 ご存じのように履正社高の中心選手として、2019年夏の甲子園で全国制覇。新人ながら昨季は1軍でデビュー(11打数1安打)もしました。そんな井上に僕が付けた危険度を示す星は、今季に関しては2・5。「大したことない」と思うかもしれませんが、将来的には間違いなく星5つの存在となるはずです。

 この時期はよく「柵越え○発」とか「140メートル弾」なんて見出しの記事を読みますね。確かにそういった見方も楽しいのですが、僕たちプロ野球人は「単発」では惑わされません。見るのは「形」なんです。井上はそれがすばらしかった。

 フリー打撃での動きが、ずっと一定していました。これは「自分の形」ができている証拠であり、実はすごく難しいことなんです。スイングごとにトップの位置が違う、タイミングが違う…。そんな選手はざらにいますが、長いシーズンで結果を残すことはできません。「形」がある選手は、疲れて崩れてきても自分が戻るべき場所がわかるということです。いい選手は自分のフォームを鏡で見ても、頭の中のイメージとほとんど誤差がないものです。少しおかしいなと感じた時にも「ああ、思った通りだ」と修正ができるわけです。

 今の井上にはまだ力強さが足りませんが、来季が「ジャンプ」だとするなら今季は「ホップ」もしくは「ステップ」まで行けるかもしれません。開幕からではないにしても、シーズン途中から出てくるのではないか…。そして「ジャンプ」した時には星5つのスケールだと言いたいのです。

 さらに言えば、阪神というチーム自体が今季は危険だと感じました。若い選手が多く、いい意味で未知数なのです。層が厚く、計算できない分、乗ると怖い。ドラゴンズにとっては脅威となることでしょう。(本紙評論家)

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