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晩婚化と単身世帯の増加に伴い、岐路に立たされている冠婚葬祭ビジネス。だが「ソロ社会」対応の新サービスを提供し、利用者を増やしている業者も少なくない。危機から生まれる様々な新発想は、人口減にあえぐ他産業にとっても貴重なヒントになる。

アンシャンテ東京では、プロによるヘアメイク後、150カットを撮影。思い出の1枚を残す(写真:アンシャンテ東京提供)
3月初旬、フォトスタジオ「aim東京原宿店」(東京・渋谷区)で、40代の女性が純白のウエディングドレス姿で撮影に臨んでいた。入念なヘアメイクの後、自らが選んだ衣装を着て、プロのカメラマンによる撮影が進む。
一見、本番の結婚式に向けた試着だと思う人もいるかもしれないが、撮影を見守るのは、共に訪れた友人の女性1人。新郎となるパートナーの姿はない。それでも笑顔は絶えず、真剣そのもので撮影は進んでいった。
これは、同店が2017年からプラン化して提供している新サービス「ソロウエディング」の一コマ。文字通り、1人でウエディングドレスに身を包み撮影してもらうものだ。
利用者の半数以上は「1年以内に結婚する予定はないが、ウエディングドレス姿を撮りたい」と願う20代~30代の未婚女性。中には50代の女性もいる。料金はヘアメイク込みの撮影で1万9800円(税別)から。19年の利用者数は200人で、前年から倍増した。
やることは新婚カップルと一緒
この日、ソロウエディングをしていた女性は、神奈川県から休暇を取って訪れた44歳の女性会社員。「独身でも一度はウエディングドレスを着たいと思って申し込んだ。母も私のウエディングドレス姿を写真で見るのを楽しみにしてくれている」と話す。
ソロウエディングと言えば、結婚を諦めた女性が悲壮感を持って利用するサービスとのイメージがあるかもしれない。しかし、「現場にはそんな雰囲気も全くない。今後も利用者は増えていくと思う」。同店でヘアメイクを担当する萩野幸子さんはこう話す。
もし仮にその気になれば、撮影現場に友人や家族を同伴してその場で“花嫁姿”をお披露目して“祝福”してもらい、さらに撮影後にそのまま高級レストランで女子会を開いたり、そのまま海外旅行に行ったりすれば、やっていることは普通の新婚カップルと大して変わらない。違うのは、新郎のいる「2人」でなく、「1人」でやっていることだけだ。
同じく東京都世田谷区のフォトスタジオ「アンシャンテ東京」でも、ソロウエディングプランの利用者は増加中。とりわけここ数カ月は、利用客の3割を占めるまでになっている。
ヘアメイクを経て、3つのスタジオを移動しながら150カットほどを撮影。3時間ほどかけて思い出の1枚を残す。こちらも利用者の多くは未婚の女性で、平均初婚年齢である30歳を超えた30代以上が多いという。
「想像以上にソロウエディングプランの利用を希望するお客様がいた」と、同店責任者でカメラマンの一木正樹氏。フォトスタジオを運営する小野写真館(茨城県ひたちなか市)グループは結婚式場の運営なども手掛けており、同店では写真だけでなく、記念旅行や知人らを招いた食事会のセッティングも利用できる「ソロウエディングプラン」の提供も検討しているという。
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March 12, 2020 at 10:01PM
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突き進む「ソロ社会」 “結婚式”も葬式も1人で 人口減少時代の冠婚葬祭 - 日経ビジネス電子版
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