超党派の国会議員でつくる「教育における情報通信の利活用促進をめざす議員連盟」(教育ICT議連)の総会が5月22日、参議院議員会館でオンラインも併用して開かれた。文部科学省側からGIGAスクール構想の成果や今後の課題が報告されたのに対し、議員からは「ICT教育によってどんな活躍ができるのか、実態も示してほしい」といった要望が寄せられた。また、AIの進化を踏まえ、「社会を大きく変えるAIの時代にどんな教育が必要で、どんな議論をしているのか」と同省の対応をただす声も上がった。
総会には、文科省をはじめ総務省、経産省の担当者や、ICT技術の教育分野への活用に関係する有識者アドバイザーなども出席した。はじめに盛山正仁文科相が「学校ではICT活用がどんどん進み、教育現場の風景は5年前と全く異なっている。ただ、現場の先生はタブレット使用とリアルをどう組み合わせるか苦労しており、学校現場の教育をどう進め、子どもたちに学びをどう実感してもらうか、アドバイザーの方にはこれからも指導をいただきたい」などとあいさつを述べた。
続いて、文科省の担当者がGIGAスクール構想を巡って、ICTの活用頻度が高い学校ほど1人1台端末の効果を認識しているとの成果を報告するとともに、直面する課題として、「地域・学校間で端末の活用の格差が広がっており、アドバイザー派遣も含めて徹底した伴走支援をしたい」などと述べた。また、障害のある児童生徒に対して障害の特性に応じた活用を進めていることや、不登校の児童生徒がICT活用の学習活動を行った場合に指導要録上の出席扱いにすることができる運用など、ICTによって教育の機会が広がっていることを説明した。
これに対して議員からは「機会の広がりは理解できるが、こうした教育によって将来どんな活躍ができるのか、子どもや先生の意欲を高めるためにそうした実態も示してほしい」との声が上がり、同省担当者は「全国学力・学習状況調査などでの効果がみられるが、どんな活躍かとなるとまだ検証が必要であり、どのように効果を実証するか検討していきたい」と述べるにとどまった。
また、進化するAIを巡り、「間違いなくAIの時代がやってくる。AIの時代に対応するためにどんな教育が必要なのか、文科省でどんな議論がされているのか」と対応をただす声も上がった。これに対して担当者は「パイロット事業として60数校で、学習や校務でどんなAIの使い方ができるのか実証を進めている。昨年7月にガイドラインを策定したが、パイロット事業の効果や世界の動向も踏まえて改訂を検討したい」などと答えた。
からの記事と詳細 ( 「AI時代に必要な教育とは」 教育ICT議連で対応ただす声 - 教育新聞 )
https://ift.tt/CIQf6V4
0 Comments:
Post a Comment